無生物が襲ってくる映画を分類してみた







私は基本的に「人が何かに襲われる映画」を好んで観ているのですが、そういう系統の中でも特に珍重しているのが「草食動物系」「無生物系」です。本来襲ってくるはずがない動物、本来動くことすらない無生物。そんなモノたちが無理やり人類に牙を剥く、開拓精神あふれる作品が大好き。最近そんな感じの無生物系のホラーが続いたのでここで一旦分類してみることにしました。これから無生物系ホラーを極めたいという方の参考になれば幸いです。


(※人形、ロボット系は除外)



食べ物系






「アタック・オブ・ザ・ジャイアントケーキ」


邦題ではケーキと言いつつ実はギリシャの「ムサカ」という伝統料理が襲ってくる詐欺映画。ムサカはナスとミートソースのグラタンなのでケーキ要素ゼロ。なぜケーキを自称してしまったのか。「アタック・オブ・ザ・ジャイアントグラタン」の方がインパクトあったのに。これは20年ぐらい前にクソ映画を紹介するテレビ番組で存在を知り、興奮してDVDを買いに走った記憶があります。今思えばレンタルで充分なのにね。ちなみに中身は思ったより退屈で爆睡してしまいました。




「アタック・オブ・ザ・キラートマト」


あまりにもバカすぎてメジャー作品並みの知名度を得てしまった古典珍作。食べ物が襲ってくる映画の始祖に当たるんですかねえ? 




「アタック・オブ・ザ・キラードーナツ」


なぜドーナツをチョイスするのかそのセンスが全く理解できませんが、トマトやケーキに比べればだいぶクオリティは高いのではないかと考えられます。ドーナツが車を運転するシーンが特に強く印象に残っています。




「ザ・ビーチ」


これは餃子が襲ってくる映画です。まあ、浜辺に打ち上げられてるだけで全く動かないんですが。




「ザ・スタッフ ゾンビのデザート」(未見?)


アイスクリームみたいなスイーツが人を襲う映画。DVDは持ってるんですが、観たかどうかちょっと記憶にない。




「デッド寿司」(未見)


10年ぐらい前に予告編を見てからずっと気になってはいるんですが…






ファッション系




「キラー・ジーンズ」


ジーパンが人の首を絞めたり、血や肉を貪り喰らう描写に感銘を受けました。




「バッド・ヘアー」


エクステが人の血を求めてぐんぐん伸びる。エクステと言っても原材料は人間の髪の毛なので無生物映画かどうかは多少判断に悩むところではあります。




「ファブリック」(未見)


ドレスが襲ってくるらしい。尺があんなに長くなければすぐ観るのに…



家具・家電系





「キラーソファ」


とにかく殺人ソファのインパクトは絶大ですが、今思うと大して動いてなかったような気がします。座った人の尻に噛みつく描写がほしかったところ。





「デストイレ」


便器の中から包丁が出てきて座った者のデリケートゾーンに斬りかかってくるのですが、便器に目玉が二つ落ちてくる描写が難解です。あれはデストイレの目玉なのか、それとも金の玉を切り落としたという暗喩(?)なのか…




「バトルヒーター」(未見)


コタツが人を喰う映画。大抵の人間は無防備にコタツに足を突っ込みますから、効率的に人を喰えそうですね。



「リフリジレイター/人喰い冷蔵庫」(未見)


冷蔵庫がどうやって人を喰うのか観てみたいけど、DVD化はされていないようです。




クルマ系





「地獄のデビル・トラック」(未見)



スティーブン・キング原作&監督。トラックや機械類が人を襲う。私は予告編しか観てないんですが、自販機が缶を発射して人間を攻撃する場面が最高でした。トラックや自販機の他にもATMとかが人類に牙を剥いています。





「トラックス」


「地獄のデビル・トラック」のリメイク作。なんでわざわざリメイクしたのか全く分かりませんが、私が珍作映画に目覚めたきっかけとなった作品です。こっちの方がややシリアスっぽいかもしれません。ヘリコプターやラジコン等もトラックと一緒になって人類に牙を剥きます。




「クリスティーン」


これもスティーブン・キング原作。でもこっちはバカ映画ではなく傑作扱いされてますね。巨匠ジョン・カーペンターのおかげでしょうか。と言っても映画の方は音楽と自己修復シーン以外あまり覚えてませんが、原作小説は大変面白く寝る間を惜しんで読みふけった記憶があります。ただどっちにしろ内容はあまり覚えてないんですが。





「ザ・カー」(未見)


これも無人の車が襲ってくる映画。名作らしい。これも10年ぐらい前にDVDは買ったんだけど未だに積みっぱなし。





「ロックダウン」



車に赤子を残したままキーの閉じ込みをやらかしてしまったママの話。別に車が直接襲ってくるわけではないんですが、どう見てもそんな風に宣伝されてたし、セキュリティがやたら厳しくて四苦八苦している様は「車が人に牙を剥いた」と言ってもいい内容ではあるかなと…



機械・設備系




「マングラー」


業務用洗濯プレス機が人を襲う。これまたスティーブン・キング原作。巨匠なのかアホなのかよく分からん人です。それでも監督はトビー・フーパー、主演はロバート・イングランドと無駄に一流どころが揃っており、色々とインパクトはあります。昔はこんな血の臭いがする映画でも普通に地上波放映してたんだよなあ。





「悪魔の密室」(未見)

「ダウン」


両方ともエレベーターが人を襲う映画。というか後者は前者のリメイクです。「ダウン」の方は盛んに地上波放映していた時期があったので観てはいるはずなんですが、扉で人の頭を挟んでギロチンの刑に処するとこしか覚えてない。




「殺人ブルドーザー」


無生物襲撃映画としてはおそらく最古のもの(1974年)ではないかと考えられる一品。カルト化するのもうなずけるクオリティで、古いながらも今観てもそこそこ楽しめる作品です。何も知らずに地上波で観た人がうらやましい。




「ドローン」


ドローンと殺人鬼の霊が合体。この手の作品の中でも相当面白い方なので特に無生物マニアでない人にも普通にオススメできます。



タイヤ系




「ラバー」



タイヤが勝手に転がって人を轢殺する!…のではなく、タイヤが念力で生き物を爆発させる。何でそうなるのか全く分からない。シュールさではここに挙げた中でも間違いなく最強と目される逸品ですが、正直全然面白くは無いし相当なクソ映画です。しかしこの作品を撮ったカンタン・デュピュー監督はその後「ディアスキン 鹿革の殺人鬼」というとてつもない超絶傑作を産み出しており、実は不世出の天才であることが判明しました。この映画にも凡人には読み取れない深い意味があるのでしょう…


コメント

切り裂きシンザ さんの投稿…
この中で観たことがあるのはクリスティーンだけだなw

岩石入道さんの足元にも及ばないことがまた一つはっきりしました。まあ追いかけるつもりもあまりないですが・・・
岩石入道 さんの投稿…
>切り裂きシンザさん

クリスティーンが楽しめたならトラックスやマングラーも多分いけますよ!
同じS・キング作品ですし!