「アイドルだった俺が、配達員になった。」 感想 衝撃のくさや布教ドラマ

概要

製作:2023年日本

配信:寺西一浩/HumanPictures

監督:寺西一浩

出演:寺西優真/SIZUKU/高橋健介/梅山恋和/さとう珠緒/GOD


コロナ禍で舞台やイベントが中止&延期になり芸能活動に支障が出ていた中、アイドル神田涼(寺西優真)がセンターの「ブートニア」も例外ではなかった。キラキラ眩い世界で生活していたが、ここ数年はコロナ感染が原因で仕事が激減。しかし、生活費や病気の母の医療費を稼ぐため涼は秘密裏にバイトを始めていた。それは、アイドルである自分を隠し顔バレを防ぐ『配達員』に変身したのだった。

(Amazonより)


予告編

予告ではなく記者会見でした。

感想



まだまだ掘り尽くせないTERANISHI鉱脈。

今週はこのドラマ(25分×8話)を一気見してみました。



ここ最近「~if~」「人生いろいろ」などトンデモナイ衝撃作を立て続けに観てますが、本作もそれらに匹敵する超絶クオリティの破壊的ドラマでした。つまりテレビドラマという形式においてはこれがこの監督の通常営業ということになるんでしょうか。アンビリーバブルという他ない。



コロナ禍で思うようにアイドル活動できなくなった主人公・涼君が代わりにウーバーイーツで稼ごうとするも、配達先で毎回身バレしては何だかんだ面倒事に巻き込まれる的な内容。



今まで見た事が無い斬新なフォーマットの話です。私がアイドルに疎すぎるから知らなかっただけで、そっちの界隈ではよくある設定だったりするんでしょうか?



仮にそうだとしても、またしてもいかがわしい動画業界をストーリーにねっとり絡めてくる寺西メソッドには恐れ入る。配達先がたまたまいかがわしい動画の撮影現場で、そこの監督にスカウトされたり、カメラマンと繋がりがあったり、彼らと飲み会していかがわしい動画論を熱く語られたり、見た目は健全で爽やかなドラマなのにいかがわしさ満載で驚きました。



そんな涼君の人気にSHITした同じアイドルグループのユウキ君がそれをマスコミにリークして



「あの涼君がセクシー男優デビュー!?」



なんてスキャンダルが発生してみたりもする。

本人は満更でもなさそうでしたが。実はそんなにいかがわしくないのか?


どうでもいいけど次回予告の時に


「涼を落とし入れる勇気」


ってテロップが出てきて何事かと思いました。人名ね…。




後半では配達先が締め切りに追われるマンガ家のお宅で、別にアイドルとか何も関係なく涼君がアシスタントをさせられるという奇抜な展開に。このマンガ家先生(女性)、髪もメイクもワイシャツも汚れひとつなくバッチリ綺麗に決めており、これまた綺麗な食卓テーブルで

色鉛筆

で原稿と格闘しています。

そんなマンガ家いるもんかな…

涼君は消しゴム係で、それも鉛筆のケツについてるやつ。

消しにくいでしょそれ!

というかペン入れしてないのに消しゴムかけていいのか?

そもそもペンすらないけど。




それだけならまだしも、描いてるマンガがあの

「東京ヌードル」

ってところで笑ってしまいました。これがTERANISHI式クロスオーバーか。まさかあのマンガを色鉛筆で描いていたとは驚きです。まあカラーなのは表紙だけで本編は白黒ですがね。それにしてもベタ塗りをしている様子も道具も一切ないなあ…と思ってたら、完成した原稿を見ても下書きにしか見えない。何もかもがあまりにテキトーすぎて笑いが止まりません。




他にも異様なポイントは無数にあり、例えば涼君の家族は両親が離婚して兄弟とも離れ離れになってるんですが、その原因が「母親がくさや大好き」なことに父親が耐えられなくなったという設定。いや、コメディドラマならアリかな…という気はしますけども。



でも涼君も妹もくさや大好きっ子でやたらとくさやを推してくるんですよね。このくさや愛は一体何なのか。これを観てたら私もくさやを食べたくなってきたので、くさやの宣伝ドラマとしては有能かもしれません。嗅いだことも食べたこともないんですよね、くさやって…そんなに美味いのかな?




以上の結果、このドラマは



「いかがわしい動画業界」

「くさや」

色鉛筆マンガ家」



がこれでもかと主張してくるので総合的にはやはりこのうえなく正気じゃない内容になっています。



最終的にはアイドルとウーバーがコラボしてライブから家族関係から何となくハッピーに着地はするけど、その過程がこの3つの要素でまとめ上げられるというのがもうたまらなく異様。途方もなく突き抜けたオリジナリティで正直かなり楽しめてしまいました。




ただ一応補足しますとクオリティはとんでもなく難アリです。特に録音というか音響のクオリティがいつにも増して異常に悪い。後半はましになってくるけど、前半はスピーカーの音量をMAXにしても何をしゃべっているのか分からないシーンが頻発します。小さいだけならまだしも音量そのものがまるで安定してない。出演者の演技力も相当やばいし、私はもう慣れましたけど何も知らない人が観たら99.99%は一話で脱落するだろうなと思います。




「アイドルだった俺が、配達員になった。」 (Amazon Prime Video)


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