「ジュラシック・プレデター」 感想(ネタバレあり) ジュラシック・ビーストに匹敵する逸材

概要

原題:Jurassic Predator
製作:2018年イギリス
発売:ケイエクラン/フルモテルモ
監督:アンドリュー・ジョーンズ
出演:リー・バーン(リー・ベイン)/リチャード・ディー=ロバーツ/ジェイソン・ホームウッド/リー・マーク・ジョーンズ/デレク・ネルソン/デイビッド・リンドン

イギリスの田舎にある極秘研究所で、Tレックスの化石から成体を作ることに成功。しかし、Tレックスが逃げ出してしまう。政府はならず者の軍人たちを集め、Tレックスの捜索を依頼する…

予告編




感想






久しぶりのジュラシック案件です。
ついでにプレデターも付いています。
こんなもの面白いわけがないんですが、どうしても借りずにはいられない。
それにしてもタイトルロゴをバッチリそれぞれの本家に寄せているところは無駄に芸が細かいですね。

しかし、






全く同名の映画が既に存在するんですよねえ。
紛らわしくてかなわんからこういう邦題の付け方は遠慮してもらいたいものなんですが…

…と思ったら、本編開始時にデカデカと

J U R A S S I C
P R E D A T O R

と出てくるのにはちょっと驚きましたね。
便乗邦題じゃなくてそのまんまだったのか。



しかし、それよりも問題なのは

監督:アンドリュー・ジョーンズ
主演:リー・バーン(ベイン)

ってところです。
ま…またお前らか!!と声が出そうになりましたよ。
(参考:「テラー・ハウス」「ダーク・デスティニー」)


まあ、前2作は配信のみで済まされたけど本作は曲がりなりにもDVD化されてTSUTAYAに並べられたんだから、少しは期待しても良かろう…。

と思った私が馬鹿でした。本作もバッチリ最低のクソ映画です。
下手するとマーク・ポロニアの「ジュラシック・ビースト」に匹敵するぐらいひどいんじゃないかな。



内容は、現代に復活したTレックスが研究所から脱走し、はみ出し者の軍人たちが政府に依頼されて探しに行くというもの。
特に何の目新しさもない、正に化石のような話です。

しかも、主役の軍人たちはTレックスと闘いに行くのではなく、ただ見つけるだけで良いんです。そうすれば軍のヘリが飛んできて爆撃駆除してくれますからね。

ということで、軍人たちはTレックスと出くわしたらとっとと民家に逃げ込んでヘリを呼んであっさりミッション終了です。
あとはヘリが来るまでダラダラ無駄話しながらお昼寝。


いや~…何、それ?


とはいえその時点で1時間5分ぐらいしか経過していないので、まだ何か一山あるだろう…と思いきや、普通にヘリの爆撃でオワリ。
主人公何もしてない。

あとはエンドクレジットが異常に長いだけっていう。監督の知り合いか何かのアマチュアバンド(?)の曲が延々と入ってるんですよね。ついでに言うと序盤で軍人が仲間集めするくだりでもそのバンドが延々と歌ってるシーンが不自然にねじ込まれてます。尺の4分の1はこのバンドの歌だったんじゃなかろうか。


いや~…何だこれ。
ひどすぎるにもほどがあるわ。


一応本作最大の見せ場として、B級ホラー映画を撮影中の人たちがTレックスに襲われるシーンがあるんですが、その時に出てくるセリフがこれ。

「君のこだわりは分かるが、予算がないんだから妥協を知らないと…」

いや、Tレックスの造形については充分妥協してるつもりなんですけどね。
むしろこのCGには出せない昭和っぽい手作り感は嫌いではない。
そんな言い訳はいいからTレックスを爆撃してオワリっていう薄っぺらさをまず何とかしてくださいって話ですよ。
「ジュラシック・ビースト」でさえラストは刑事とジュラビとの一騎打ちだったのにさ。

ということで、クソ映画マニア必見の超絶クソ映画でした。

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