概要
原題:Arcadian
製作:2024年アメリカ
配信:U-NEXT
監督:ベンジャミン・ブリューワー
出演:ニコラス・ケイジ/ジェイデン・マーテル/マックスウェル・ジェンキンス/セイディ・ソヴラル
ポールとふたりの息子たちは、夜になると現れるクリーチャーから身を守りながら生活していた。だがある日、息子の一人が夜になっても帰らず、助けに行ったポールは重傷を負ってしまう。
予告編
感想
夜にだけ活動する謎のクリーチャーによって文明が滅ぼされた?過酷な世界で、ニコラス・ケイジとその息子ふたりが懸命に生き抜いていくという「クワイエット・プレイス」っぽい雰囲気のモンスター映画。
まず「ドリーム・シナリオ」の時はすっかり恰幅が良く禿げ上がった老人になっていたニコラス・ケイジが、本作ではかなりシュッとした体形なうえに毛量も著しく復活していることに驚きを隠せませんでした。製作時期そんなに変わらないよね? 90年代中頃のニコケイから水分が抜けただけのような風貌。結局髪の毛があるのかないのかは少し気になります。
とはいえ、本作のニコケイは序盤で大ケガを負ってしまい、尺の半分くらいは寝て過ごしています。主役はどちらかと言えば息子の方っぽい。前半の静かな人間ドラマはすごい退屈だったので私もその辺は寝ていました。夜になったらクリーチャーが活動するのはいいけど、昼間は確実に安全らしいので明るいうちは普通に能天気に生活しています。終末的な世界のわりには結構ぬるい雰囲気です。
しかし、クリーチャーの造形は非常にユニークで素晴らしい。ラプトルとサルとダチョウとロバとアリクイとモグラを悪魔合体させたような名状しがたい外見といい、高速でお口パクパクパクパクー!とする謎の威嚇、群れになって丸まってコロコロ転がってくる移動方法などかなりのインパクトがあります。あのコロコロはむしろカワイイ。お話は特にひねってないのにクリーチャーだけ異様にひねりまくってるのが楽しい。画面が暗くていまいち見えにくいシーンが多いのが惜しい。これは続編が欲しいな。
ただこのクリーチャー、ユニークで面白いことは面白いけど大して強くはないんですよね。棒とかナイフがあれば何とか倒せる感じ。多分イノシシとかツキノワグマの方が強いんじゃないかな。なので重傷を負ったニコラス・ケイジでも前蹴りで撃退できていてちょっと笑いました。
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