「シンパシー・フォー・ザ・デビル」感想 流れって本当にあるんですかね?

概要

原題:SYMPATHY FOR THE DEVIL

製作:2023年アメリカ

配給:AMGエンタテイメント

監督:ユヴァル・アドラー

出演:ニコラス・ケイジ/ジョエル・キナマン


一見どこにでもいる普通の父親であるデイヴィッドは、妻の出産に立ち会うため病院へと車を走らせていた。だが、駐車場に停めたところで拳銃を持ったハイテンションなニコラス・ケイジが乗り込んでくる。銃を突き付けられ、デイヴィッドはやむなく支離滅裂な言動を重ねるニコケイの要求する通りに車を走らせるが…


予告編

感想



狂気を剥き出しにしたニコラス・ケイジの暴走によって大惨事が勃発するスリラー映画。

U-NEXT 770Pで鑑賞。



「ニコラス・ケイジの怪演が見所!」と言われてはスルーするわけにはいきません。が、この人はもうしょっちゅうキレた怪演を披露しているので、もはやそれが通常営業となっている感は否めない。



一見ただの真面目っぽい男・デイヴィッドの車をカージャックし、理不尽な言動でエキセントリックに絡みついてくる迷惑野郎ニコラス・ケイジ。普通ならめちゃくちゃ嫌な状況ですが、ニコラス・ケイジなら別にいいかと思えてしまう。観慣れているので「何をするか分からないヤツ感」が薄れているのです。それより何か笑えるセリフを吐いてくれないかな~と期待してしまう。

で、一番面白かったのが、スピード違反で警察に停められた時の言い訳(?)



「スピード違反?

待ってくださいよ、”流れ”に乗るって言いますよね?

他の車のスピードに合わせないと事故を起こしかねない


でも、"流れ"って本当にあるんですかね?」



…あるんですかね?


これが他の役者だったらこのサイコ野郎はデイヴィッドに恨みとか何か因縁があるんだろうな…と思うところです。が、ニコラス・ケイジがやってると全く何の関係もない人にただ無意味に絡んでいるだけのような気がしてきます。というかむしろそうであってほしい。何の理由もなくキレたニコラス・ケイジと深夜ドライブさせられてる方がより理不尽で楽しい。なので、リベンジとか暗殺とか裏社会の事情などのありきたりな理由付けでは済ませてほしくないんです。それだったら別にあんな変な言動をする必要もないですしね。と思ってたんですが、動機そのものはありきたりな方でやや肩透かしでした。




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