「モンスターネード」 感想 万能竜巻全部盛り

概要

原題:MonsterNado

製作:2023年イギリス

発売:アットエンタテイメント

監督:タイラー・ジェームズ

出演:デレク・ミラー/ダニエル・スコット/グレアム・ミラー/ジェイス・リバース/メイ・ケリー/ライラ・ラッソ


バミューダ・トライアングルで巨大竜巻が発生。だがそれはただの竜巻ではなく、太古の巨大生物メガロドンやカニ、ワニなどを巻き込んでやってくるモンスターネードだった。その事実に唯一気づいた研究者のマットは政府や人々に向けて警告しようとするが…


予告編

感想



みんな大好きシャークネードをすげえ安易にパクった英国産モンスター&ディザスターパニック。

スタッフや出演者は主に「プー あくまのくまさん」「ツイスター史上最大の竜巻」の方々。



…ということで要するにいつものイギリス的クソ映画なわけですが、クオリティはアサイラムにすら遠く及ばないとはいえ一応メガロドンやワニ、タコ、太古の変なカニなどがわんさか出てきて何だかんだ人々を襲い喰らってはくれます。ここ最近はあまりにひどいクソ映画や虚無映画が続いていたため、それだけでも充分楽しめたかなと思ってしまいました。



とはいえ、客観的に見れば相当にアレな作品です。バミューダトライアングル付近が舞台ですが撮影は全てロンドン。ジャケ絵で一番大きく描かれているティラノ的な恐竜は一切出番ないしさすが虚偽表示の達人アットエンタ。と思ったら英国版の時点で虚偽表示してんのか…。タコが一番目立ってたから「タコネード」でいいよ。なんだか美味そうですね。



内容的にもモンスターネードとはいうものの、尺の大半はホテルに籠城する科学者たちとそこに侵入したサメやワニと戦う閉鎖空間系ホラーといった趣き。まあそれはそれで別にいいけどディザスター要素をスポイルしすぎかなと。モンスター関係ない犯罪者とFBIのすったもんだも尺稼ぎ感が強くてダルい。最後めっちゃ投げやりだし。



モンパニ的には他にも巨大サンゴヘビやプテラノドンなど種類が多いのはうれしいポイント。ただカニは古代生物とはいえどちらかといえばサソリモドキみたいなビジュアルだったのは不満。そこは普通のカニにした方が面白かったと思うし、クモも言われなければクモと分からない極低クオリティだったのが痛い。



一番面白かったのは地下道に乱入してきたメガロドンがその場にいたワニをカリカリッとスナックのように食べてしまうシーンですね。まず地下道にサメ、というレアな絵面があの迷作「シャークトパスVS狼鯨」を彷彿とさせてくれるし、この手のクソサメ映画でサメの咀嚼音がいつもカリカリ硬質なのも不思議な共通点として興味深い。というのはもちろん嘘で心底どうでもいいのですが、ブルシット・ジョブ後で疲労した脳に与える情報(エサ)はそんなジャンクなもので充分なのです。



「モンスターネード」(Amazon Prime Video)


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