「キャットネード ~シャークより厄介、しかもモフモフ~」感想 深刻な猫不足

概要

原題:Catnado

製作:2022年アメリカ

配給:東宝東和

監督:ドナルド・ファーマー/ティム・リッター他数名

出演:ティム・リッター/ウィリアム・ルイス4世/猫など


“CATNADO(キャットネード)”。それは凶暴なネコたちを巻き込んだ竜巻だった。人類は未曽有の混乱である“CATNADO”に立ち向かうが、その戦いは“ニャンとも大変”な死闘と化していく。世界がモフモフに覆われれば人類は“みにゃごろし”にされてしまう…。

(U-NEXTより)

予告編

感想



あのドナルド・ファーマーが製作したトンデモZ級バカ映画。


クソシャは腐ってもサメ映画なので日本に入ってきましたが、まさかネコ台風まで配信してもらえるとは夢にも思っておらず、いきなりU-NEXTの新着に現れた時は我が目を疑いました。しかもコンマビジョンとかじゃなく東宝東和配給だし、グッズまで販売しているという信じがたい異常事態。一体東宝に何が起きたというのか。



だいぶキャッチーな邦題とビジュアルなので一般人を巻き込んでトレンド入りしていたようなのですが、中身の方はクソ映画マニアの危惧(期待)していた通り堂々たるクソシャ級、いや下手するとそれ以上の途方もない事故物件でした。これはクソ映画大好きではない普通の人が観たら大ヤケド必至でしょう。



まず尺が88分なのに8人の監督による短編オムニバス作品となっています。つまり1本あたり10分くらいの尺。なのに、どいつもこいつも無駄な映像で尺を稼ぎまくってきます。オープニングの前振りからして尺稼ぎです。



ネコ誘拐犯を捜査し、銃撃戦の末に仕留めた警官たちの前に満を持してキャットネードが現れたのに

「すごいな、アハハ」

で終わらせた短編は格別の脱力感でした。

キャットネードに脅威を感じろという方が無理なんだ。



それもキャットネードのCGが画面に映るのはまだ良い方で、それすらない虚無作品が半分くらいある。なんだかよく分からない人間ドラマだったり、キャットネードではなく単なるキャットが襲ってくるだけの内容だったりする。



しかもネコ視点が多いのでネコ自体があんまり映らなかったりするんですよね。映画がクソでネコ竜巻も大して映らないのであれば、せめてかわいいネコを愛でられるどうぶつホームビデオであってほしいが、そんなささやかな欲求すら満たそうとしないのがドナルド・ファーマーという男。



コメディ映画というよりはその辺の一般人によるコント集と言った方が正しい。7本目くらいにあった「地上1万フィートの悪夢」だか何だかは相対的にはそこそこいけてるコントでした。この映画の中で唯一褒められるポイントかな。キャットネードもキャットも出てこないけども。



どれがドナルド・ファーマー監督作かなー?と考えながら観てたんですが、「地上1万フィートの悪夢」以外の全部がドナルド・ファーマークラスの激クソ映画に見えるから恐ろしい。あんな逸材が大量に存在するという現実を直視できない。「シャーコーン!/呪いのモロコシ鮫」の監督であるティム・リッターは自作の話題を作中で出すので分かりやすいが、クオリティはファーマーと大して変わらないんですよね。あんまり目立たないけどこの人も充分ヤバイな。



さらに恐ろしいことに、エンドクレジットまでは全て前座のようなものなのです。明らかに一番やばいのはエンドクレジット後に出てくる


「コズミック・キャットネード」


これのクソ映画力(ぢから)が半端じゃない。ここだけ見ればクソシャを超えているかもしれないレベル。


映像の加工にはそれなりに手間がかかっていそうなのに、猛毒電波としか言いようがない支離滅裂すぎる内容。面白がらせようとか理解させようというポジティブな意図が一切感じられない宇宙のキャットネード。こんなの画面を見ているだけで脳がやられます。



ドナルド・ファーマーはこんなのより「デビルシャークネード」を撮るべきではないかと思いました。






「キャットネード(北米盤DVD)」(Amazon)




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