「ラストチャンス 救出」 感想 戦慄のカルト乗馬クラブ

概要

原題:Crimes of the Mind

製作:2014年カナダ・アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ジョン・マーロウスキー

出演:クリスティナ・コックス/ポーラ・トリッキー/マット・コーボイ


キャロリンの娘ラウラは高校を卒業し、大学へ入るまでの間に乗馬を習いたいと言い出した。ラウラを溺愛するキャロリンは車も馬も買い与え、彼女を乗馬クラブへ通わせる。だが、ラウラは次第に反抗的になり、大学へ行かず家へも帰らなくなっていく。その乗馬クラブは子供を洗脳するカルト集団だったのだ…


予告編


予告編は無し。

感想



「ザ・テスト 護身術」のジョン・マーロウスキー監督作品。

護身術の衝撃からもう2年か…。

なのでこの監督の作品がアマプラで配信されるたびに多大な期待をしてしまうのですが、本作はわりと普通のテレビ映画でした。



内容は、カルト乗馬クラブに洗脳された娘ラウラを取り戻そうと奔走する母親キャロリンの話。

このキャロリンという人物、「モンスター戦慄の最狂計画」で最狂モンスターママを演じていた人なんですが、某レスリング選手似でかなり強そうなんですよね。本作のカルト乗馬クラブを主催するマーティというカルトおばさんはめちゃくちゃムカつく人物として描かれていたので、出来れば直接ボコボコにする等の盛り上がりが欲しかったところです。



ただ、キャロリンもそれほど模範的な母親には見えません。飛び級して16歳で高校を卒業したラウラにいきなりBMWのオープンカーを買い与えてしまうわ、乗馬クラブに通い始めたら今度はお気に入りの馬をポンと買い与えてしまうわと鼻持ちならない富裕層にしか見えない。それだけ甘やかされておいて、乗馬クラブのキティガイカルトおばさんに心酔して両親に歯向かいまくるラウラには観ていてストレスたまりまくりです。



まあ、両親に何でも買ってもらって両親の選んだ大学に通う生活にゲンナリ。泥臭く自然やお馬さんと触れ合う生活に憧れちゃった…みたいな感じなのかもしれませんが、それにしてもあの粗暴かつ凶暴なカルトおばさんに付き従ってしまう気持ちは理解しがたい。粗暴でサイコな女性を描かせたらジョン・マーロウスキーの右に出る者はいませんからね。検事も警察もキャロラインよりカルトおばさんの味方をするご都合的な流れもあって相当ストレスたまります。



それだけにクライマックスでは溜飲の下がる暴力的展開を期待していたのですが、そういうことは全然なくてやや落胆。娘の奪還作戦はそれなりにスリリングでいいですけどね。あのカルト乗馬クラブに何の報いも無いのはちょっと…。それどころかカルトおばさんはその後もつつがなくカルト乗馬クラブを運営し続けましたとさ。まあ、本作は「事実に基づいたフィクション」とのことなので仕方ないですかね。



「ラストチャンス 救出」(Amazon Prime Video)


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