「人肉村」 感想 人肉を食ってくれ

概要

原題:Butchers

製作:2021年カナダ

発売:プライムウェーブ

監督:エイドリアン・ラングレー

出演:サイモン・フィリップス/マイケル・スワットン/ジュリー・メインヴィル/アン=キャロライン・ビネット/ジェームズ・ヒックス


緑に囲まれた郊外の一本道、ドライブ旅行を楽しんでいた男女 4 人の若者たちが、車の故障で孤立してしまう。そして、彼らを森の陰から“獲物”として狙う者たちがいた。その村に住むワトソン一家は、道に迷った者たちを拉致し、捕獲した男は食料にし、女は繁殖のための道具として利用していた。やがて、一家の襲撃が始まり、若者たちは次々と捕らえられ、監禁されていく。果たして彼らはこの地獄から逃げ出すことができるのか!?

(↑プライムウェーブHPより)


予告編

感想





とてもストレートな「悪魔のいけにえ」のパ…エピゴーネン。

トカナ配給で劇場公開もされてましたが、これはちょっと行けなかったですね。


内容は、田舎でエンストした2組のカップルがそこに住むサイコな一家に襲われるというもの。



これを観た人はみんな同じことを思ったでしょうが、まず襲ってくるのはボロい掘っ立て小屋に住んでる一家4人だけなので「村」でもなんでもないし、人肉を喰らうシーンも全然ありません。邦題とポスターの誇大広告っぷりが凄い。「ネット激震の食人映画!」ってオイオイ。「食人雪男」ほどじゃないけどよくこんなの全国で劇場公開できたなあ。つーか「食人雪男」も人喰ってないからね。そろそろ本物の食人映画を持ってきてくださいよ。



本作は「悪いけ」愛に満ち満ちているものの展開は極めて遅く、残虐シーンもすごく控えめ。襲ってくるブッチャーたちの恐ろしさはレザーフェイスには遠く及ばず。奴らは話は通じるしけっこうヘマもしてくれるため、自分が出会っても何とかなりそうかも?と思ってしまうくらいです。田舎ホラーとしては絶望感がちょっと足りないかなと。襲われる側も馬鹿みたいなヘマを繰り返すのでかなりぬるい攻防に見えます。



これでは邦題や宣伝を真に受けて劇場へ足を運び、1800円も払って鑑賞した人はさぞかし激怒したんじゃないでしょうか。これに1800円出すところを想像するとマジでキツイ。とはいえクソ映画ってほど酷くはないし、妊婦の末路や隠し玉の奇形など多少はオリジナリティもプラスしてあるので私はそこそこ楽しめました。が、アマプラ謎映画群に紛れて無料で配信されていてもおかしくないレベルの作品ではあるかなと。そんなもんばっかり全国ロードショーできるトカナの配給力は一体なんなのか。ホームページの電波的なうさん臭さといい、目が離せない会社です。



ただ、エンドクレジットを見ると本作はZ級映画並みの少人数で製作されたようです。それでこのクオリティならものすごく頑張ったんだろうなと思えるし、本作で稼いだカネをもとにこの監督が次作を作るんであれば、今度はそこそこ期待できるかもしれません。

コメント

匿名 さんのコメント…
性交シーンは無いにしても、性の捌け口ってのは珍しいなと思いました
解放されたとたん、主人公らを裏切るか自害の二択しかないにしても
フィンチャーや三池ファンだそうで、ミニイーライ・ロス君なんでしょうね
岩石入道 さんの投稿…
>2024年2月4日 6:09の匿名さん

監督のフィルモグラフィを見ると、テレビ映画畑出身のようで
意外と多彩な作品を撮ってきてますね。