概要
原題:Ghost Town: An American Terror
製作:2023年アメリカ
配信:Green Light
監督:オーウェン・コンウェイ
出演:オーウェン・コンウェイ/ロバート・スプレイベリー/エヴァ・ハミルトン/ベッキー・ジョー・ハリス
西部開拓時代末期のアリゾナ州。流れ者のソロモンはようやくたどりついたシケた町で職を探し、酒場でバーテンをやることに。だが、そこはとてつもなくブラックな職場であった。パワハラ店長やモンスター・カスタマーの嵐によってソロモンの精神は追い詰められていき…
予告編
何だかこのサムネ怖いな…
感想
「西部開拓時代末期のアメリカで漂流者に怪物が襲い掛かる!」
…というU-NEXTの説明文に惹かれて鑑賞いたしました。
レンタル399円。
例によってあんまり期待はせずに観てみたんですが、これは意外と楽しめました。
謎映画もどこに当たりが潜んでいるか分かりませんね。
とはいえ、「怪物が襲い掛かる!」と煽りつつ怪物など全く画面に映りません。Green Lightさんもそういうことをするようになったか。何にせよ少なくともモンスターパニックではないし、後半のオカルトホラー展開は幻覚だ何だとボンヤリしていてあんまり面白くない。
ではどこが面白いのかというと、流れ者のソロモンが超絶ブラックな酒場でバーテンダーとして働くことになる前半部です。下手なホラー展開はやらなくていいから、西部開拓時代の過酷なお仕事ムービーとして最後までいってほしかったなと思いました。
いちおう西部劇の主人公とはいえソロモンは別に凄腕ガンマンとかではなく、芥川賞をとったお笑い芸人のように神経質そうで線の細い風貌です。どこでもいいからとにかく働きたいってことで気難しい爺さんが経営する酒場で雇われるわけですが、この経営者のパワハラっぷりがなかなかのインパクト。
私が晩ご飯を食べながら観ているというのに、二言目には
「各部屋の(バケツに溜めた)小便を外のトイレに捨ててこい!」
なんて余計な指示を出しまくる。トイレのドアを開けたら毎回酔っ払いが居座ってる。客が別の客の脳天をいきなり撃ち抜いて脳みそがその辺に飛び散る。ソロモンはそれも掃除する羽目になる…と、実に飯がまずくなる映像が続いてゲンナリします。バーテンダーというより掃除係か。ただのグロなら平気なんだけどトイレとか脳みそはちょっと…
それはともかく、罵声を浴びせながら汚れ仕事ばかりやらせるうえに、バーなのに無駄に早朝出勤させたり、事あるごとに理不尽な難癖をつけては給料を減額してくる。あの経営者はいかにも昭和のブラック企業体質そのものです。いや、明治か…。ソロモンも新入社員のようにビクビクしており観ていて実に気の毒になってきます。現代人なら30秒で退職代行に連絡することでしょう。
経営者もひどいが、客層はそれ以上にひどい。基本みんな拳銃持ってるし、すぐにぶっ放したがります。一体どうやってあんな客共から金を回収すればいいのか。もしかして「怪物が襲い掛かる!」の怪物とはモンスターカスタマーのことだったのか。実際物理的に襲い掛かってきたのはモンカスぐらいだったのでそんなような気がしてきました。いや、実際カスタマーですらないので、確かにただのモンスターと言えるのではないか。Green Lightさん詐欺煽りしてなかった。申し訳ございませんでした。
「ゴースト・タウン」(Amazon Prime Video)
↑新着欄になかったからアマプラにはまだないのかと思ってたけど、一応検索してみたらありました。
ただし「””」で括らないと勝手に「ゴースト」で検索されるので出てきません。
よほど見せたくないのか…。
コメント