「烏 カラス」 感想 カラスが可愛いだけのスカスカパニック

概要

原題:KAW

製作:2007年アメリカ

発売:ジェネオン/アマゾンプライムビデオ

監督:シェルドン・ウィルソン

出演:ショーン・パトリック・フラナリー/ロッド・テイラー/スティーヴン・マクハティ


人口600人ほどの小さな田舎町で牧場主が変死する事件が発生。保安官のウェインは調査するうちにワタリガラスの群れが人を襲っているところを目撃する。次第に狂暴化したカラスたちは村人を次々と襲い始めるのだった。


予告編

感想






↑このジャケ絵をアマプラの新着で見つけた時、すげえ面白そうな新作映画が来てる!と喜び勇んで再生ボタンを押しました。私はアニマルパニック大好きなうえに鳥類大好き人間ですからね。大好物の二乗なんです。…しかし、画質がなんか古臭い。おまけに主演のショーン・パトリック・フラナリーが明らかに若々しい。うーんこれはどう見ても旧作…










↑…ってことで調べてみたら2007年にはレンタルDVDが出ていたこれのリサイクル品でした。プライムビデオだと製作年度2021年みたいな表記があるから紛らわしいよなあ。ちなみに2007年当時にレンタルしたような気がしないでもないんですが、どのみち内容は完全に忘れているのでその点は問題なし。



問題があるとすれば本編が非常に退屈なことです。「アムピトリテ 脱出不能な女たち」「蛾人間モスマン」などを例に出すまでもなく、いかにもシェルドン・ウィルソン監督らしい駄作と言えるでしょう。何となくカラスが襲ってくるだけでストーリーも人間ドラマも何もない。



そもそも鳥類が襲ってくるアニマルパニックを面白く撮るのは相当難しいと考えられます。ヒッチコックの「鳥」は名作扱いされているようですが、私が小学生の頃にテレビ放送で観た時は全く興奮しませんでした。鳥は基本的にクチバシでつつくだけですからねえ。鷲とか鷹なら怖いかもしれませんが、猛禽パニック映画は未だ見たことがない。本作では実物のカラスも使ったりして映像的にはすごく苦心したんだろうなとは思いますが、それがアニマルパニック的な面白さに結びついていないのがつらいところ。



ということで本作の見どころはただ一点、カラスの可愛さのみです。



世間では当たり前のように害鳥扱いされて忌み嫌われているカラスですが、私はその辺にいるカラスも可愛いものだと思って見てます。カラスの知能の高さも非常に興味深いものがあり、研究家が書いた本を何冊も読んでいます。近くにとまってたらちょっかい出しに行ったりするし、何なら子育て期にわざと近づいて襲われることすら楽しんでいるくらい。できることなら餌付けしたり飼ってみたいだけど、さすがにそこは我慢してます。



まあそうは言ってもハシブトガラスはさすがにちょっと怖いかな。可愛いと思えるのはハシボソガラスとかワタリガラスですね。本作に出てくるのはワタリガラスなので普通に愛でることが出来ます。




↑ちなみに旧DVDのジャケットでも予告編でも「カラスは眼を狙う!!」とか煽ってますが、そんな面白残虐ファイトシーンはいっこもありません。



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