「Ms.パニッシャー」 感想 バイオレンス・バアサン・アクション

概要

原題:Cry for the bad man
製作:2019年アメリカ
発売:アットエンタテイメント
監督:サム・ファーマー
出演:カミール・キートン/カレン・コンゼン/ヴィクター・ジョーンズ/スコット・ピーラー/エリック・ドュ―リー

夫を亡くして独り暮らしのマーシャは、地上げ屋のチンピラ3人に立ち退きを迫られていた。保安官に窮状を訴えても相手にしてもらえない。だが思い出の詰まった家をどうしても出たくないマーシャは、ショットガンを手にチンピラたちと戦うことにするのだった。


予告編




感想


ジャケットで「バイオレンス熟女アクション」などと変な煽り方をしているC級アクション映画。どこにどういう需要があるのか。熟女の定義は知りませんが、主演のカミール・キートンは御年72歳。作中でも婆さん呼ばわりされているので実際は「バイオレンスお婆さんアクション」と考えてもよろしいかと思います。

最近は「ライリー・ノース」とか「ブレイキング・イン」などおばさんが主役のアクション映画が増えてきましたが、さすがに72歳はこの手のジャンル映画の中でも最高齢と言っていいのではないでしょうか。珍し物好きな私としては見逃せない一作でした。



しかし、本作はたった74分しかないにも関わらず、驚くほどスッカスカでグッダグダ~のどうしようもなさすぎるペラい内容。これはひどい。よくもまあこんなものをわざわざソフト化して流通させようとか思うもんだな…と呆れ返るほど面白くない。アマゾンプライムで配信すれば充分なのに。

映像的にはかろうじてZ級の烙印を免れる程度のクオリティはありますが、あまりにも虚無的で最後まで観通すのが恐ろしく苦痛。というか中盤から4倍速にしてしまいましたが、それでも耐えられないほど時空を歪ませてくる。


チンピラ3人組に自宅を売るように迫られた未亡人のマーシャ。
どうしても出て行かないマーシャに業を煮やしたチンピラ3人組は夜中に武装して押し入るが、マーシャも武装して待ち構えており世にもグダグダな銃撃戦が勃発するのであった。

っていうだけのシンプルな内容。それ自体は別にいいんですが、さすがに72歳ともなると大して動けないので基本的にショットガンを持ってジッとしているだけなんです。しかもそのショットガンさえ重くて構えていられなくなり、小さい拳銃に替えるくらい非力。

まあお年寄りだから仕方ないと言えば仕方ないが、そんな人を主役にしてアクション映画?を撮ろうとすること自体が間違ってる。非力さを頭脳で補うならまだいいが、そうではなくチンピラ3人組も動けないバアサンに合わせてめちゃくちゃ弱体化させてバランスをとっています。なのでチンピラ3人組も若いくせにほとんど動きません。やられた時のスプラッタ加減がそこそこ派手なことだけが救いです。


結局誰もロクに動けないので会話で間をもたせるしかないんですが、特にしゃべることもないので「お前撃たれたけどやばくね?」「やべえよ」みたいな本当にどうでもいい会話ばかり繰り返してひたすら場を繋ごうとしています。とっとと撃てばすぐ終わるのに。

なんせチンピラがどうしてそんなにその家を欲しいのかも分からんし、マーシャの人物描写も極めて浅い。まあ動けないんだし好きなだけしゃべればいいとは思いますが、そんな人たちに全く興味が持てない。

さすがに新作でこれを借りたのは大失敗でした。カミール・キートンはそれなりに有名な女優さんなので狂信的なファンの人ならもしかしたら楽しめるのかもしれませんが、そうでない人は最後まで観ることも出来ないでしょう。2020年上半期ワースト10には余裕でランクインできそうな駄作でした。

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