「デンジャラス・アニマルズ 絶望海域」 感想 サメに喰われる人が見たい

概要

原題:Dangerous Animals 

製作:2025年オーストラリア

配給:スターキャットアルバトロス

監督:ショーン・バーン

出演:ハッシー・ハリソン/ジェイ・コートニー/ジョシュ・ヒューストン/エラ・ニュートン


オーストラリアのビーチにやってきたサーファーのゼファー。地元の不動産業者モーゼスと出会い意気投合するが、孤独を好むゼファーはひとりで早朝サーフィンに出かける。だが、そのビーチには怪物級サイコパスのタッカーが獲物を探してうろついていた…


予告編

感想



オーストラリア製のサイコパス&サメ映画。

サメ映画なのになぜかカンヌ国際映画祭で上映され、絶賛されたとか。それでも日本ではかなりの小規模公開でした。かろうじて札幌でも一週間だけシアターキノで上映してくれたので、ありがたく観に行ってきました。



するとこれがメチャクチャ面白くてビックリ。これまでのサメ映画でも10…いや5本の指に入ると言っても過言ではない超絶ハイクオリティの奇跡的傑作。ここまでのスリルを味わえるのは年に1本あるかないかのレベル。これをなぜ大規模公開しなかったのか? 実にもったいない!



これはヒトコワ系サイコホラーであってサメ映画ではないとする向きもあるようですが、まああれだけサメが出ていれば文句なしにサメ映画でしょう。確かにサメ自体はサイコパスの影に隠れているような扱いですが、サメ映画はサメが0.2秒でも出演していればそれが何であれサメ映画なんです。



サメ体験ツアーを催しながら観光客を捕え、サメに喰わせて楽しむサイコ野郎・タッカーのキャラクターが途方もなく強烈で素晴らしい。一見陽気で親しみやすいオッサンなのに、牙をむくタイミングが突然すぎて予測不能。あれは対応できる気がしない。やたら強くて隙も少なく、捕えられた時の絶望感が深い。これ、もう助からないのでは…?と何度も何度も思わせてくれる。そのうえ意味不明な赤パンダンスをノリノリで披露して変な笑いも取ってくるし、サメ抜きでもとんでもなくインパクトのある逸材中の逸材です。



そんなのと対峙する羽目になる主人公ゼファーは欠点はあるもののスゴイ根性があって応援したくなる人物だし、他の被害者もいい人すぎてなんとか助かってほしいと願いたくなる。そういう人物描写が出来ている時点でもうこの映画の勝ちです。ゼファーが単なる善人ではない点は、もしかしたら助からないかも…と微妙に不安にさせる一因となっていて良かったと思います。でも一番危ないところで「ジョーズ-1.0」みたいな雰囲気になったのは戸惑いましたが。



本作を観たサメ映画マニアは「サメが人を喰うシーンって最高だよね」とビデオコレクションに勤しむタッカーの異常性癖にゲンナリしつつ、実は自分もうっすら同類なのでは…?という自己矛盾に悩むことでしょう。人はなぜサメに喰われる人が観たくてたまらないのか?そんな問いかけをされているような気がしました。






「デンジャラス・アニマルズ 絶望海域」(Amazon Prime Video)



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