概要
原題:The Legend of Melita
製作:2010年イタリア
配信:Diamonds International Film
監督:パオロ・ベルトラ
出演:わからん
地球に奇妙な生き物が生息していたとき、氷河期の到来は終わりを告げるかに見えましたが、異星人のコミュニティの介入によって地球の運命は上昇します。
(Amazonより)
予告編
あるわけないか…
感想
先日久々に「デリゲーター」(※購入済)のページを開いてみたら、
「この作品を観た人はこんな作品も観ています」欄にオススメとして表示されてきた謎のCGアニメ映画。
せっかくだから観てみました。
映像は3DOのわけわからん洋ゲーみたいな雰囲気で、ストーリーは面白くはないけど一応理解は可能なレベル。97%の人類は開始5分以内に脱落すると思われますが、「デリゲーター」や「ビッグフットVSクランプス」などの拷問に耐え抜いた人間であればそれなりに楽しめる部類であると考えられます。
ただこれ、イタリア製のテレビ映画なのに英語でしゃべってるんですよね。架空の世界を舞台にしたファンタジーかと思いきや主役はイタリアという国になってるし、オスマン帝国とかも出てくるので現実世界の中世みたいです。一体どこの酔狂なテレビ局がこの作品を放送していたのか気になってしょうがない。
冒頭でフリー素材風グレイ型エイリアンが出てくるシーンは宇宙語を英語字幕で表示しているのもあって何の話だかよく分かりませんが、この地球は氷河期の訪れによって滅びかかっており、魔法のミラクル鉱石「メリタ」を集めることで世界を救えるのだという話でした。
私はジャケ絵のセンターで剣を握っているハゲマッチョの騎士がその「メリタ」を集める冒険の旅に出るのかなと思ったんですよね。しかし、全くそんな凡庸な展開にはなりません。何でも「メリタ」は人類が使用している金属製の武器に使われており、それを溶かして鉄と分離抽出して得ることが出来るとか。ほんでイタリアの王様的ハゲは近隣諸国の代表者たちを呼び出し、みんなで一斉に武器を溶かしてメリタを集めよう!と呼びかける。
人類が武器を捨て争いをやめれば世界は救えるんだ!という教育的メッセージぽいですね。ハゲマッチョの好戦的なビジュアルに反して血沸き肉躍る戦闘シーンは終盤まで全然ありません。
表向きはどの国も武器を差し出し、集めたメリタの謎パワーで地球は救われ平和になったかと思われた。しかし中には「メリタ」が入っていない純粋な鉄製の武器は隠しておいて後で使おうぜ!というワルい国もおりました。そんな国がイタリアに攻め込んでくるクライマックス(と言ってもラスト数分)ではようやく派手な大規模戦闘シーンが拝ませてもらえます。「VS」を謳いつつ一切戦闘していない「ビッグフットVSクランプス」とは雲泥の差で好感が持てます。
ただこのハゲマッチョ、イタリアが飛行船で爆撃されまくっては空を見上げてポカーン、大軍勢に弓矢で一斉射撃を受けても空を見上げてポカーン、と何もできません。この辺の表情はかなり脱力モノです。一応最後の最後にはモブ兵士を3人ほどなぎ倒しますが、そんだけ。
しかもイタリア軍も結局その後反撃してたんだけど、よく考えたらイタリア軍や援軍がその手に持ってる武器は何なんだよ?っていう。私がボンヤリしてる間に根本的にどこか話を読み違えたのかな…。いや「結局人類は武器を捨てることができないのだ」と言われたら、まあそれはそうだろうけど。
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