「ナイト・オブ・ザ・リビングデブ」 感想 デブじゃないけど面白い

概要

原題:Night of the Living deb

製作:2015年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:カイル・ランキン

出演:マリア・セイヤー/マイケル・キャシディ/クリストファー・マークエット/レイ・ワイズ/トーマス・E・アッカーマン


ここ10年恋愛と縁の無いちょいウザ系女子・デブはバーで痛飲し、酔った勢いでそこにいたイケメンを逆ナンする。翌朝、そのイケメン青年ライアンのベッドで目を覚ましたデブは家から追い出されるが、外では街の人々がなぜか皆ゾンビと化していた。デブとライアンは協力し合いながら家族の元へと向かうが…


予告編

感想






タイトルのインパクトはゾンビ映画史上最強と言っても過言ではないラブコメゆるゆるゾンビ映画。

「夜にリビングでくつろいでるデブ」みたいに聞こえる。



監督は「ビッグ・バグズ・パニック」「ラン・ハイド・ファイト」のカイル・ランキン。

今月からアマプラで配信開始の299円。



これはもう当然のように肥満体のゾンビの群れが襲ってくるか、あるいは主人公の女性が著しい肥満体であるに違いないと思ってレンタルしたわけですが、別にそんなことはなくてただ単に主人公の女性の名前が


「デブ」


ってだけでした。なんという肩透かし。

まあ、「デブ」って名前の人は稀によくいるんですけどね。

「戦闘女子」とか「涙に興奮する殺人鬼」とか。



そんな本作のデブは名前に反して普通にスリムな女性です。性格にはそこそこ難ありで、かなりウザくて口が悪くて若干常識に欠ける肉食暴走系女子。そんなウザデブに絡まれ、共にゾンビパニックタウンを駆け抜ける羽目になるイケメン好青年・ライアンは生真面目なおぼっちゃま系。



ラブコメではわりとよくある組み合わせと思われます。いやもう鉄板なのかも。私はそういうジャンルをあまり見ないので断言はできませんが。ただ、こういう2人が漫才しながらゾンビを蹴散らしていく様はテンポの良さもあって普通に面白い。本作は2015年作品ですが、なぜ10年も放置されていたのか実に不思議です。



先ほどデブはスリムだと言いましたが、デブの親友ルビーはかなりのデブです。そんなルビーもデブ・ゾンビ化してデブとライアンを襲ってくるので、そこだけ観ればタイトル負けしていないと言えなくもない。デブはルビーを見捨てられずにいつか治療できると信じて保護するので、「ショーン・オブ・ザ・デッド」のようにルビーが救われる?展開があるのかなと期待してたんですが、そういうのは何もなかったのは正直どうかと思いました。まあデブなゾンビよりライアンの方が大事だからしょうがないか。



ゾンビ映画としては軽い部類ながらもそれなりにゴア描写もあるし、ラブコメとしても観ていて恥ずかしくなるようなシーンもなく、主役の2人には普通に好感が持てるので突出したところがなくても自然に楽しめました。クライマックスの「ちなみに膵臓は一つしかない」は笑った。タイトルがこれじゃなかったら絶対観てなかったはずなので、主役の名前が「デブ」で良かったなと思います。





「ナイト・オブ・ザ・リビングデブ」(Amazon Prime Video)



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