「子鹿のゾンビ」 感想 草食アニマル・パニックの決定版

概要

原題:Bambi The Reconing

製作:2025年イギリス・アメリカ

配給:ハーク

監督:ダン・アレン

出演:ロクサーヌ・マッキー/トム・マルヘロン/アレックス・クック/ニコラ・ライト


森で平和に暮らしていた子鹿のバンビは、ある日母親をハンターに仕留められてしまう。その後大人になったバンビは、今度は妻をトラックに轢かれ、幼い子鹿を連れ去られてしまう。そのうえバンビ自身も謎の化学薬品によってゾンビっぽいモンスター鹿へと変貌。積年の恨みを晴らすべく、その辺の人間どもを狩り始める…


予告編

感想




古典児童文学を愚弄するホラー映画シリーズ最新作。

ポスター・邦題・煽り文句全てが最高ですね。



とはいえそんなの出オチみたいなもんで中身の方はどうせ「メリーおばさんのひつじ」とどっこいどっこいぐらいの超クソ映画なんだろうな…と思いながら観に行ってきました。これも当然 itn distribution だし、例によってスコット・チェンバース(ジェフリー)プロデュースだし、奴の弟子的な人物が監督なら余計ひどいんだろうなと。



するとこれが意外にもめちゃくちゃ面白いではないですか。草食アニマルパニックとしては過去最高水準の出来栄え。余計な人間ドラマや尺稼ぎがなく、序盤からデカいバンビが猛烈な勢いで暴れまわってくれる。あいつもう子鹿じゃないだろ!なんて些事は気にしてはいけません。むしろ他のツッコミどころがあまりにも多すぎて鹿のサイズ感など気にしていられなくなるほどですが、それを補ってあまりある勢いがこの作品にはあります。



主人公の母子が森の中の義実家へ行ったらバンビに襲われてえらい目に…というストーリー。まあどいつもこいつも大概クソ人間ばかりなので、バンビに派手に殺られるたびにテンションが上がっていきます。



義実家へ行くまでに死人が出てるのに着いてもなぜかのんびりしてたりとか、真っ二つにされてもなぜか死ねない人間とか、普段使ってるはずの自家用車のエンジンをかけるのになぜか苦戦したりとか、なぜか子供に車を運転させてとんでもない珍事態を起こしたりとか、化学薬品とか、決して細かいことを気にしてはいけません。面白ければ何をやってもいいんです。



暴走するキャンピングカーを相手にドッカンドッカン角で突いてくるバンビのパワフルさは監督の言う通りジュラシック・パークも真っ青なド迫力。この予算規模感(50万ドル)でよくぞあれほどまでにエキサイティングなシーンをやれたもんだなあと感動しました。少なくとも他のitnやスコット・ジェフリー作品では絶対にあり得ないことです。



中でも一番のお気に入りは義実家にいたクソガキの末路です。が、そうは言っても口が悪いだけのクソガキだし、あんまりムゴイ目に遭わせるのもどうかな…と心配していたら、その辺にいたかわいいウサギを思いきり蹴飛ばすことで巧みにヘイトポイントを上げていたのには感心しました。それでこそ心置きなくクソガキがムゴイ目に遭う様を楽しめる!その直後に期待通り、いやそれ以上に全力でふざけた死に方を見せてくれるからたまらない。ここはかなり芸術点が高かったですよ。




監督のダン・アレンは知らない人だと思ってましたが、後で調べてみたら

「ザ・マミー リボーン」

の人でした。

この映画についてはもうあんまり覚えてないけど、わりと好意的な感想を書いているので本作も併せて考えると相当デキる人物のようです。本作の続編を撮るかどうかも含めて今後要注目ですね。






「バンビ 森の暮らし」(Amazon)

↑kindleにあれば読んでから観に行こうと思ったんですが、あいにく無かったので試し読みできる部分だけ読んでおきました。普通にほっこりする内容で何だか罪悪感が湧きました。


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