「イヌゲーム」 感想 愛に目がくらんだ狂犬

概要

原題:Like Dog

製作:2021年アメリカ

発売:チャンスイン

監督:ランディ・ヴァン・ダイク

出演:アナベル・バレット/イグナシオ・マティーニャ/ライアン・Q・トラン/シェイ・デニソン/ケイティ・ドアー


ある日突然何者かに拉致されたリサは、謎の薄汚い施設に収容されていた。狭いスペースに首輪で繋がれ、出てくる食事はドッグフードのようであった。リサは人間をイヌのように扱うそこで、同じ境遇にいる男アダムと出会う。彼らは協力し合い、脱出を試みるが。


予告編

感想




イカゲーム、タコゲームに続くアニマルゲームシリーズ第3弾!

みたいな雰囲気で出てきたC級サスペンス。

とはいえ内容を見ればそれなりに納得できる邦題ではあります。

(イカゲームは観てないのでどんなんだか全く知りませんが)



主人公リサは人間をイヌのように飼育する謎の施設に拉致監禁されてしまう。そこで出会った男アダムと協力して脱出しようとするが…?というあらすじは死ぬほどありがちなものとしか思えませんが、本作は序盤でいきなりそれを大きく裏切ってくれます。



首謀者の目的が実にくだらなくて、何かもうちょっとましなやり方があったんじゃないですかね…と突っ込みたくなる無茶苦茶な話なんですが、これはこれでサイコすぎて面白いです。いくらでも合法的に叶える手段があるというか、まずそれらを試してからイヌゲームという強硬手段に出る!っていうならまだ何とか分かるんですが。



しかも頭がいかれているのは首謀者だけではなく、実験の助手を務めていたメガネの男もそれ以上におぞましいサイコ野郎と発覚。というかそのメガネは実は首謀者に惚れており、何とか彼女をモノにしようと異常にサイコな手段であれやこれやと引っ掻き回したあげく後半ではラスボスみたいな感じになったりするからたまらない。首謀者の歴代彼氏十数人をまとめて拉致監禁してくるあたりはもうしっちゃかめっちゃかでこの映画が何を目指しているのかついていけなくなってきます。しいて言うならキチガイvsキチガイのショーでしょうか。



以下ネタバレあり



最終的に関係者全員を殺処分して施設を炎上させて「計画通り」みたいな笑みを浮かべて去っていく首謀者はもしかしたらカッコイイ悪党のつもりで描かれているのかもしれないんですが、結局最初の目的であったはずの人物も死んじゃってるし、一体何でそんな満足げにできるのか。それとも首謀者には何か別の目的があって、それを私が読み取れていないだけなのか…。まあ何にせよ相当変な映画でした。


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