「デストイレⅢ 呪いの悪魔便器」 感想 茶色の大災害ふたたび

概要

原題:Death Toilet 3: Call of Doody

製作:2020年アメリカ

配信:コンマビジョン

監督:エヴァン・ジェイコブス

出演:マイク・ハーツフィールド/アイザック・ゴルビッチ/エヴァン・ジェイコブス


超高性能トイレーダーを開発し、世界各国の悪魔トイレと戦いを繰り広げるデストイレハンター・ブレットは、そろそろ自宅を売却しようと考えていた。だが、その時トイレーダーは極悪トイレの出現を察知。なんとあの「デストイレ・ジ・オリジン」が息を吹き返そうとしていたのだ。ブレットはかつてトイレ・エクソシズム中に力尽きた相棒の神父を謎の儀式で蘇生させ、オリジンとの戦いに挑む。


予告編

感想



かつてないほど凄惨な悪臭を放つ究極のZ級クソ映画シリーズ第三弾。

imdbによると製作費は推定500ドルだそうです。



私も最初はこの物珍しい汚物にいたく好奇心を刺激されていましたが、さすがに三作目ともなると「いつまでやってんだ」と白い目を向けざるを得ない。世の中の99.99%の人々は初めからそうしていたでしょうけども。



しかし、何たることかこのデストイレシリーズは本国では既に第5弾まで配信されているのです。一体何がエヴァン・ジェイコブスとやらをそこまで駆り立てるのか。製作費500ドルだけあって技術的には誰でも撮れそうな映像なんですが、SFXにはそれなりに手間がかかっているような? まあジョークというには労力がかかりすぎているのも確かです。全く持って正気の沙汰とは思えません。作り手もですが、3作目までローカライズしてしまうコンマビジョンも大概正気とは思えません。まさか最新作までやる気なのか? そして、これにわざわざ399円出してレンタルしている我々クソ映画マニア共もおそらく正気ではないのです。



かと言って「有料で観る奴らなんて異常だよね(笑)普通の人は無料になってからだよねー」などと抜かしている奴らが正常なのかというとそれも怪しい。フンコロガシとギンバエくらいの差でしかありません。普通の人はたとえ無料であっても不快映像の塊を視界に入れるはずがないからです。ウンコなど無料どころか金をもらってもいらんということです。



ほんで内容ですが、前作や前々作と何が違うのかよく分かりません。正直前作と全く同じ内容を見せられたとしても気づかない自信があります。デストイレハンターのブレットと神父がトイレで爆発しながら何やかんやお掃除している様子のくだらなさはちょっと笑えますが、いかんせんマンネリ気味。こんな狂った内容を3度も繰り返してマンネリ化しているという事実そのものは驚嘆に値するものの、この刺激臭に慣れてしまった身からすると今さら目からビームを出す程度ではもう満足できません。



しいていえば、「デストイレ・ジ・オリジン」(笑)との戦い(掃除)に勝利した後のブレットと神父が海に繰り出してフリスビーで遊んでいる様子がえらい長々と映し出されたところはクソ映画的には一番面白かったかな。52分しかないくせにやたら長いんだよね。「サメデター」の夕日や「シン・感染恐竜」のスクランブルエッグに通じる無意味さがクソ映画マニアの琴線に触れるのです。別にトイレとか汚いものをダラダラ写さなくてもいいからこの主演2人が明るい場所で楽しく遊んでいるホームビデオでも構わないんじゃないか。一周回ってそんな風に思いました。



「デストイレ 呪いの悪魔便器」(Amazon Prime Video)


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