「デスNS/インフルエンサー監禁事件」 感想  教育委員会推薦

概要

原題:Deinfluencer

製作:2020年カナダ

配給:エクストリーム

監督:ジェイミー・ベイリー

出演:マリー・ルチアーニ=グリマルディ/サイモン・フィリップス/ケイリン・ターナー/アン=キャロライン・ビネット


50万人ものフォロワーを持つインフルエンサーのケリーは、気が付くと廃工場に監禁されていた。犯人のマスクマンは彼女にゲームをしようと持ちかける。それは制限時間内にいいねを大量に集めなければ殺されるというものだった…


予告編

感想





劇場で予告編は何度も見せられたけど、低予算臭がすごすぎてさすがに劇場で鑑賞しようとまでは思えなかった作品。相変わらずエクストリームな仕事ぶりです。とはいえ気になってはいたのでレンタルしてみました。



内容は、監禁されたチアリーダーインフルエンサーがいいね集めのデスゲームをさせられるという話。



させられるといってもこのチアリーダー、最初から全然乗り気じゃないということでいきなり足の指を切り取られたり腎臓を片方抜かれてしまいます。しかしそのわりには全然ダメージを受けている様子がなく、普通に走ったりしているので「実は何もされてないんじゃないか」というのは誰もが察するところでしょう。気づいてないのは本人だけです。犯人も何だかやけに押しが弱くてお優しい感じ。ほしいものがあれば買ってきてくれるし、制限時間を延ばしてくれと言ったら応じてくれる。デスゲームの仕掛け人としては史上最弱か?



また、いいねを集めろと言ってもこのチアリーダーはただただセクシーな写真を撮るしか能がなく、イイネ数もモニターに淡泊に表示されるだけで肝心のSNS画面は一切出ない。そのため、どうにも出来レースというか茶番臭さが拭えません。そもそも行方不明者として捜索されてるはずなのに呑気にSNSにセクシー画像などアップしてたら炎上するだけではないか。腎臓の件やあからさまに偽装臭い殺人なども合わせて考えると、どこからどう見ても茶番です。これで


「SAW」

「CUBE」

を超えた!!

クローネンバーグに続くカナダの新鋭!!


などと臆面もなく誇大にもほどがある宣伝をかましてしまうエクストリームのエクストリームぶりにはたまげてしまいます。



それもこれも「SNSのやりすぎは有害、それを体現するインフルエンサーなど不要!」という説教臭いテーマを語りたいがために構築されており、子供にもしっかり見せたいと思っているせいか残酷描写は皆無です。というかむしろ子供にこそ積極的に見せたいのでしょう。確かに道徳の授業か何かで流す分には良い教育映画かもしれません。



私自身はというと、SNSなぞ大してやっていません。…が、このブログでクソ映画扱いした作品を「おかげで観ずに済みました」と言われることはたまにあるので、インフルエンサーというほどの影響力では全然ないものの多少は注意しなければならないかなと思ってはいます。そんな私がこのブログを読んでくれている方に言いたいのは、「地雷映画クソ映画は回避するばかりではなくたまには踏んで刺激を得ておきましょう」ということですのでよろしくお願いいたします。あるいは私がクソ映画だと思っても他の人から観れば傑作ということもあり得ますしね。


コメント

匿名 さんのコメント…
どんなにクソB級のにおいがしてもついつい観てしまうほうです。

たしかにこの作品は説教臭さのみ押し出されてて、なにもかも陳腐に感じてしまいました。

『岩石さんもやはり観ていたか!』と安心?しました。
岩石入道 さんの投稿…
>2023年6月12日 19:26の匿名さん


コメントありがとうございます。
まあ、これは劇場で4~5回は予告を見せられましたからね。
わざわざスクリーンに映すような映像的見所は絶無でしたが…本当にエクストリームな配給会社だと感心しますよ。
SNSに警鐘を鳴らす作品も最近では別に珍しくないのも痛いところでした。