「監禁救命士」 感想 内臓ぷるんぷるん

概要

原題:BODIES

製作:2016年アメリカ

配信:Greenlight

監督:ロドニー・ウィルソン

出演:ジェニス・マーシャル/ジョー・ボシアン/ブライアン・ランディス・フォルキンス


シンディは友人たちとトレッキング中に足首をねん挫してしまい、救急車を呼ぶことに。だが、やってきたのは救命士のフリをして患者をさらい、臓物を売り捌く殺人鬼兄弟コリー&ジェフリーだった。拉致されたシンディは酷い暴行を受けるものの、なぜか命までは取られずに済むのだが…


予告編

感想



Greenlight提供の有料配信謎映画。


舞台はほとんどがコンクリート打ちっぱなしの殺風景な一室のみ、主要登場人物もたった3人といつもながらの超低予算ぶり。ここまで規模が小さいと映画というより演劇を見ている気分です。



救命士のフリをして人をさらい、内臓を抜き取って売りまくる殺人兄弟コリー&ジェフリー。彼らの普段の仕事ぶりを映し出す序盤はかなりのインパクトがあります。「生きながらメスで切り刻まれ、内臓を抜かれる」というのは誰しも一度は想像するシチュエーションだと思いますが、それを映像でバッチリ表現したホラー映画というのは意外と少ない。本作は超低予算とはいえそこそこリアルなプルプル質感の内臓を惜しげもなくさらけ出しており、その手のゴア映画マニアの需要を満たせるであろうクオリティとなっております。



主人公シンディはそんな殺人兄弟に誘拐されてもなぜか内臓を取られず、その代わり監禁されて連日にわたって酷い性的暴行を受けさせられてしまう。不快な性的暴行シーンが非常に多くてゲンナリするし、そのうえ逃げ出さないように足首を折られるなど大変容赦なく胸糞悪く、イヤ~な気分になる内容です。



そういう手加減のなさは本来緊張感とスリルを増幅させる効果があるものですが、その点本作はあまりにもテンポが悪すぎてイマイチ。これはもったいない。この規模の映画で1時間38分は致命的に長すぎました。スタートダッシュは悪くなかったのに、そこから先は会話がとにかく死ぬほど冗長で意識を保っていられないんです。これはZ世代なら5倍速でも耐えられないペースかもしれません。決して出来が悪いわけではなく、とにかく丁寧にやろうとしすぎてしまったのが裏目に出ているのかなと。1時間8分くらいに圧縮してくれれば…。



ただ、オチの付け方はこれ以上ないほどスッキリ爽快で後味が良いので、途中で飽きたり寝てしまった人もラストだけは飛ばさずに観ておいた方がよろしいかと思います。



「監禁救命士」(Amazon Prime Video)



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