「レッド・バルーン」 感想 飲んでる酒で男の真価が分かる

概要

原題:The Luring

製作:2019年アメリカ

配信:Green Light

監督:クリストファー・ウェルズ

出演:ミカエラ・スプレイグ/リック・アーウィン/ジェウク・カッツマン


ギャレットは幼少期の記憶を失っていた。治療のため、昔訪れた湖畔の別荘で恋人と過ごすことにする。だがその夜、別荘に謎の女ジェニファーが侵入してくる。彼女はギャレットの10歳の誕生パーティに招待されたことがあると語る。そこで過ごすうち、ギャレットは幼い頃の記憶と共にろくでもない本性を取り戻していく…


予告編

感想




ワイルドアイ・リリーシング印の配信スルー映画。

配信開始から1か月程度経ってるのですが、全然誰も話題にしてません。一体何人がこれに金を出してレンタルしたんだ?というレベルで誰も話題にしてない。ということでけっこうヤバイやつなのではないかと期待したのですが、まあ…まあ普通の配信スルークオリティでした。



一応、序盤の不穏な雰囲気は悪くないです。何やら子供絡みで不幸な事故があったと語られるド田舎の湖畔の別荘。そこに恋人同伴でやってきた主人公ギャレットは幼少期の記憶がない。夜な夜な現れる怪しい女ジェニファー。ギャレットは別荘で過ごすうち、幼少期に起きた「不幸な事故」についての記憶を断片的に思い出していく。



不穏なのはいいのですが、毎度ながらテンポがダルダルで会話も薄味、血の一滴も出ない刺激のなさでどちゃくそ眠たくなります。ギャレットも最初は常識人なものの、幼少期はその辺の子供たちを集めて「オレはNYっ子なんだぞ。おまえらイナカモンと一緒にすんな」と威張り散らしまくりの途方もないクソガキだったことが徐々に判明してくる。そんな記憶と同時に大人ギャレットはだんだん性格の悪さを取り戻していき、恋人に理不尽な言葉の暴力を振るいまくるようになってしまう。



とにかくギャレットのクソ野郎ぶりが見るに堪えず、その場にいたら後ろから股間を蹴り上げてやりたくなる程度にはムカつきます。あんな風になるなら子供の頃の記憶なんて取り戻そうとしなければ良かったのに。ただ、奴の両親も「ギャレットは愛してるけど、それより夫婦でいる時間の方が優先だから普段ギャレットは別荘に放置してます」みたいな話を自慢気にしていたので、異常な家庭環境が原因で歪んだとも考えられます。あの別荘に悪魔的な何かがいた風にも見えるけど。足長ピエロは不気味なインパクトがあって良かったですね。何者か分からんし何もしなかったのが惜しい。



あと気になったのは、ギャレットが酒場で出会ったおじさんに「飲んでる酒で男の真価が分かる」と言われるシーンです。どういう酒を飲んでいると真の男と言えるんでしょうかね。私はセイコーマートのガラナサワーとか赤ワインのドクターペッパー割りが好きでよく飲んでるんですけど、これじゃ男の中の男であると認めては頂けないものでしょうか?



「レッド・バルーン」(Amazon Prime Video)

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