「トップガン マーヴェリック」 感想 U・S・A! U・S・A!

概要

原題:Top Gun:Maverick

製作:2022年アメリカ

配給:東和ピクチャーズ

監督:ジョセフ・コシンスキー

出演:トム・クルーズ/マイルズ・テラー/ジェニファー・コネリー/ジョン・ハム/グレン・パウエル/ルイス・プルマン/エド・ハリス/ヴァル・キルマー


超音速試作機体のテストパイロットを務めていたマーヴェリックは、かつての古巣トップガンでエリートパイロットたちの教官に就くよう要請される。その目的は、敵国の峡谷深くにある核兵器開発施設を攻撃するためだった。だが、パイロットの中にはかつての友人の息子が参加していた。


予告編

感想





戦闘機モノのエンタメは好きです。ゲームだとPS1の頃から「エースコンバット」や「サイドワインダー」シリーズはほぼ全作欠かさずやってきてるし、漫画でも「エリア88」とか「ファントム無頼」、古くは「紫電改のタカ」なんかも好きでした。映画では前にも書きましたが「F-16 Flight of Black Angel」が一番好きですね。


なので86年の「トップガン」も中学だか高校生の頃にビデオで観てはいるのですが、正直大して面白いとは感じませんでした。ドッグファイトがメインなのかと思いきや訓練生の青春ドラマみたいな話ばかりでそんなもんに興味ないから全体的に印象に残らず、リビングで観てたらラブシーンがおっ始まってしまって親に「そんなん早送りしなさい」と言われたことしか覚えてなかったりします。



で、この36年ぶりの続編ですが、コロナ禍で一体何回延期したんですかね?ここ3年ぐらいは毎回映画館に行くたびに予告編が流れていたので確実に人生で一番多く予告編を見せられた作品になりましたよ。こうなったらもう特に前作ファンじゃなくても観るしかない。



結果、前作への思い入れも記憶も全然無くても大変面白かったです。朝早い仕事なのでレイトショーへ行くと大抵寝てしまうのですが、2時間11分もの長丁場でも眠気に襲われることはありませんでした。これはすごい。



達成困難な軍事作戦のためにエリートパイロットが招集され、主人公マーヴェリックがその教官を務める…というストーリー。その軍事作戦というのがフライトシューティングゲームでは毎回必ずと言っていいほど出てくる「峡谷ミッション」でいきなりテンションが上がります。敵に見つからないように高度を下げ、狭い峡谷を高速ですり抜けて敵の軍事施設を爆撃し、素早く離脱せよときた。これはもうエースコンバットのブリーフィングにしか見えない。



しかもその作戦で使用する戦闘機がF/A-18というのがまた良い。大抵のゲームではそこまで良い性能ではないんですが、それでもなるべく最後までこれを使い続ける程度には好きな戦闘機なんですよね。中盤までは前作絡みの人間ドラマがじっくり展開され、そこは正直全然ついていけないのですが(ペニーって誰?)、それでもF/A-18を使った大迫力の飛行訓練シーンのおかげで全く盛り下がることはありません。



そして峡谷ミッション本番の実戦、クライマックスの空戦シーンの出来が本当に素晴らしい。速すぎて位置関係とか何やってんのかよく分からないところも多々ありますが、作中でも連呼される通り「考えるな、感じろ!」的な映画なのでもう何でもいい。観客にGを感じさせるほどの空戦シーンは初めてです。こんなの家の小さいテレビで観ても仕方ないので絶対に劇場で観るべきと言っておきます。



ただ、別にケチをつけるわけではないんですが、敵に何か個性があればもっといいんですけどね。敵国の設定は色々面倒なのは分かりますが、単に「ならず者国家」としか言われず、顔も見えずセリフも一切ないのでは物足りない。本当に少しの描写でいいから名前ありの強敵とのドッグファイトを盛り込んでほしかったかなと思いました。


コメント