「キラー・コントラクター 暴かれる秘密」 感想 実家は殺人トラップだらけ

概要

原題:Killer Contractor

製作:2019年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ジョン・マーロウスキー

出演:アリーシャ・オシェ/マーク・ローソン/ザック・タイタス/レベッカ・ティルニー/セネカ・パリオッタ


父親の訃報を受け、久しぶりに実家へ帰ってきたシングルマザーで絵本作家のケリー。実家は故郷では誰もが羨む素晴らしい家だったが、ケリーは売却するため修繕することに。そこに高校時代の同級生だったマイケルが修繕を請け負いたいと申し出てきたので依頼するが、不動産業者が自ら購入したいと言い出しお流れになる。だがその夜、不動産業者が何者かに殺害され…


予告編

感想



ジョン・マーロウスキー監督の新作テレビ映画。



父の葬儀で久しぶりに故郷へ帰ってきた絵本作家のシングルマザー!

彼女を狙って接近してくる高校時代の男子同級生!

怪しい同級生から守ろうとしてくれるイケメン修理業者!



ど…どうしてこうも毎回同じようなことばっかりやっているんだ!?と突っ込みたくなる白人女性向け昼ドラサスペンスですが、本作はなかなかどうして面白いです。



主人公ケリーは実家を売却するため請負業者(コントラクター)に修理を依頼。しかし、買取を申し出た不動産業者が殺されたり、父の死も実は殺人だったと判明したりと背後に何者かの陰謀が漂う。



ストーリー自体はただのありふれたサスペンスですが、修理業者がケリーと娘を直接襲ってくるのではなく、修繕の片手間に仕掛けたと思われる殺人トラップが次々と発動するのが楽しい。電灯のスイッチを入れたら電流ビリビリ、天井裏を片付けていたら突然床が抜けて1階に叩きつけられる、オーブンレンジを開けたらいきなり大爆発、天井で回っていたファンが落ちてきて首を斬ろうとしてくるなど、ただのサスペンスドラマにしてはやけに凝っていて非常にエキサイティングです。



そんな殺人トラップをまともに喰らっても大体平気なケリーも大概タフすぎて笑えます。天井裏から落下も大ダメージで即入院だろうよと思いきや通院すらしないし、オーブンレンジの炎と爆風をマトモに喰らって勢いよく吹っ飛んで行った時は「即死かな?」と思ったのに、腕にちょっと包帯巻いただけでほぼ無傷。なんでそんなに頑丈なの。これにはトラップを仕掛けた方も「こんなはずでは…」と頭を悩ませたのではないか。



ケリーの女友達が車にはねられる場面のテキトーさなどにいつもの雑なジョン・マーロウスキー節が感じられますが、「キラー・コントラクター」というタイトルに込められた意味が分かる場面、限られた登場人物の中でもそれなりに意外な真犯人など、この手の配信スルー映画の中ではよく考えられておりとても秀逸な出来ではないかと思います。


コメント