概要
原題：THE NEON DEAD/Invasion of the Undead
製作：2017年アメリカ
発売：配信のみ
監督：トリー・ハース
出演：マリー・バーカー/グレッグ・ギャリソン/ディラン・シェッティーナ
親戚の豪邸を相続したアリソンは、しかし無職で仕事がなかなか決まらなかった。しかも、面接が決まった直後に謎のゾンビが出現してしまう。ゾンビ退治屋のデズモンド＆ジェイクに駆除を依頼するが、ゾンビたちの裏にいたのは強大な魔王ゼイタックスであった。
予告編
感想
蛍光色に輝くゾンビや魔王が印象的なホラーコメディ。
映画の規模としてはＺ級スレスレの超低予算感で、配給もマーク・ポロニア作品やサメデター系クソ映画でお馴染みのワイルドアイ・リリーシング。
ということで身構えながら鑑賞しましたが、これはわりと良い作品でした。確かにストーリーはありがちかつ退屈で、過去回想のあたりはつい居眠りしてしまいましたし、アクションも相応にショボイ。しかしその分ゾンビやモンスターの造形に全精力を傾倒して製作したと見え、その点に関しては大変素晴らしいです。
ネオンサインのようにギラギラと極彩色を放ちながら襲ってくるモンスターというのが目新しくて面白い。それに何か意味があるのかと言えば別に何もないのですが、そんなこと言ったらダリオ・アルジェントの映画も似たようなもんだし、ホラーは視覚的に面白ければ中身はカラッポでも何でもいいんです。深みのある話なんていらないんだ、魅せたいものを診せてくれればそれでいいんだ。
その中でもボスキャラである「魔王ゼイタックス」は近年稀に見るインパクト。なんと今どきストップモーションアニメで描かれています。しかもすごい滑らかに動いてる！時代遅れで手間がかかる手法だろうによくやったもんだなあと感心しますよ。ＣＧにはない温かみのある手作り感が好ましいですね。そんな魔王ゼイタックスがエネルギー弾をポンポン飛ばして戦う様は超低予算映画とは思えない異空間っぽさの演出に成功しており、とても微笑ましい気持ちで眺めることができます。このクライマックスシーンは本当に傑作です。製作者自身も確実に繰り返し鑑賞しながら悦に浸っているであろうと考えられます。
どうでもいいけど「魔王ゼイタックス」っていうのは何か元ネタがあるんでしょうかね？ 日本人としてはどうしても「税TAX」「贅沢ッス」のように聞こえてしまい、あまり精神衛生上よろしくないのですが。自動車税39500円まだ払ってないんだよね。
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