「ステージ・キラー」 感想 サイコ野郎はテレビ司会者

概要

原題:Staged Killer

製作:2019年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:クリストファー・レイ

出演:クリシェル・ハートリー/ジェイソン・ドリー/ダリン・デウィット・ヘンソン


朝の人気テレビ番組「ナオミ&ロバート」の司会者ナオミの悩みは、ライバル番組に視聴率で負けていること。職場の上司であり親友スカーレットからは、視聴率獲得のための新しいアイデアを出すよう求められていた。ある日のこと、10年以上ぶりに大学時代の友人ジェイクとばったり出会う。

(↑アマゾン商品紹介より)


予告編

感想



毎度おなじみクリストファー・レイ監督の新作テレビ映画。


この監督はビデオ映画の時はとてもいい加減でふざけたバカ映画を撮ってくれるイメージがあるんですが、テレビ映画の時はとてもいい加減で粗雑でありながらも何だか大人しくてツッコミ甲斐に欠ける地味な作品になってしまう。



まあ、それは対象として有閑マダムを想定しているからなのでしょう。なんでクリストファー・レイにわざわざそんなものを作らせるのかイマイチ理解できませんけども、雇われ仕事に徹する限り彼は100点満点中30点ぐらいの作品を手堅く仕上げてくるようには見えます。そんなんでいいのかよという意見もごもっともですが、こんなしょうもないテレビ映画を真面目に観る奴など誰もいないと考えられます。私は愚かにも200円払って観てしまいました。しかしおそらく数日から数週間のうちにプライム無料になるでしょうから慌てる必要はありません。



本作はテレビ番組の人気司会者ナオミのところにサイコストーカーのジェイクがやってきて周囲の邪魔な人間を毒殺。まんまと相方司会者の座を掴み、ついでに他の邪魔者も次々毒殺してナオミを伴侶にしてしまおうと企むスリラーです。



ReelOne印のテレビ映画ってことで、いつも通り白人の人妻がサイコ野郎に狙われる系フォーマットに従っています。しいて言えばナオミがテレビ番組の司会者というのがこの作品の個性となっていますが、別にそんな目新しい職場でもない。ただいつもほどセレブな生活をしていなかったので、テレビの司会者ってあんまり儲からないのかな…と思いました。まあテレビと言っても地方ローカルの番組のようでしたが。



そんなナオミを狙うサイコ野郎のジェイクはちょっとハン*チ王子を思い起こさせる雰囲気イケメン。司会者なだけあって話術にも長けている。が、あまりにも性急にナオミの周囲の人物に毒を盛りまくるので、誰がどう見ても怪しすぎる。それなのに関係者も看護師も警察も彼を一切疑わず犯行の邪魔もしないのが不自然すぎて仕方ない。終盤もお決まりの展開。こんなもん一体どう楽しめというのか。この際クモでもヘビでも出してくれと言いたい。どうせやっつけ仕事で済ますにしても、ジョン・マーロウスキー監督みたいな弾け方をしてくれればもう少し楽しめるんですがねえ。


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