「クレイジー・ハウス 地獄の復活祭(イースター)」 感想 イエスは今、あなたの中に

概要

原題:Krazy House

製作:2024年オランダ

配給:プルーク

監督:ステフェン・ハールス/フリップ・ファン・デル・クイル

出演:ニック・フロスト/アリシア・シルバーストーン/ハイテ・ヤンセン/ウォルト・クリンク


クリスチャン家の父バーニーは敬虔なキリスト教徒だった。妻とふたりの子供達で平穏に暮らしていたが、ある時うっかり水道管を破壊してしまう。そこにロシア人ファミリーの修理業者がやってきたので修理を依頼するのだが、なぜか彼らは修理どころか家を破壊しまくる。バーニーは家族を守るため、信仰を捨ててブチ切れるのだった。


予告編

感想





90年代風アメリカンホームコメディ(シットコム)に爆裂血みどろスプラッターを融合させた未体験ゾーン上映作。

U-NEXT399P。



シットコムの雰囲気は懐かしくていいですよね。今もあるのか知りませんが、90年代は私もフルハウスやボーイミーツワールドをいつも楽しみに観てました。それをパロってエグい暴力映画を作ってしまおう!というのは確かにナイスな発想です。



超巨漢のパパがうっかり水道を壊しちゃったので、たまたまやってきたロシア人ファミリーに修理を依頼したら家の中をメチャクチャにされてしまってさあ大変。



それいいけど、メチャクチャにもほどがある異常極まりない展開に唖然とさせられます。面白いことは面白いんですが、もう理屈ではなくこの世界(セット)と人間をどこまで破壊していっちゃうんだ!?という方向性の楽しさが大部分を占める。



尻にイエス様をぶち込むなどアンチキリスト教の色合いが濃く、もしかして聖書の知識が前提になってるやつかな…とも思いましたが、そういうレベルさえ遥か超越しているほどのやりすぎ感。



リアリティとか整合性には明らかに尻を向けて汚物を噴射しているタイプの映画に言うのもなんですが、そもそもロシア人ファミリーが押し入ってくる理由が謎すぎて困ります。なんで嬰児と金をクリスチャン家の壁の中に隠しちゃったのか。出産間近のシスターを連れてあんな状況に陥ってたのも何なんだ。隠すヒマさえなかったはずだが、善き隣人に預けた…みたいに思っておけばいいのか…? クリスチャン家の人誰も知らなかったけど。



ただでさえ口から孫の肉を産んだり、犬の頭を吹っ飛ばしたら札ビラが舞ったりするわけのわからなさなのに、現実と虚構の境目すら曖昧にしてくるからまた困ります。イエス様やエイリアンは幻覚なのか。シットコムのセットや撮影班や観客までもが一切合切破壊されるが、その体裁は何だったのか。破壊されるまでは例の笑い声も入れておいた方が良かったのではないか。もはや全てがヤク中患者の妄想だったと考えた方がいいのか。



エンドクレジットに入っても収束するどころかむしろカオスさが加速する一方で油断できません。最後の最後にパパがロシア人とキスし出したり、長男がおもむろに尻を出して糞を垂れる大勢をとったり、母娘は孫の肉を投げて遊び始めたりと何をやろうとしているのか1ミリも理解できない。決してつまらなくはないけど、これも「うっかり奇怪なブツを目撃した」ということで満足するしかない珍品でした。





「クレイジー・ハウス 地獄の復活祭(イースター)」(Amazon Prime Video)



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