「ザ・メガロドン 怪獣大逆襲」 感想 海の生物にビームは致命的

概要

原題:Megalodon Rising

製作:2021年アメリカ

発売:プライムウェーブ

監督:ブライアン・ノワック

出演:トム・サイズモア/ウィンター・エディンス/オシェイ・ニール/フレダ・イファン・ジン/イシドロ・ペレス


アメリカ西海岸沖の太平洋で、中国の戦艦が謎の敵に襲われ沈没。アメリカと中国は、一触即発の緊張状態に陥った。米海軍キング号のリンチ艦長は、中国海軍の戦艦と睨み合いながら事故原因を調査。沈没の原因が、古代鮫《メガロドン》の襲撃であったことを知る。その頃、2体の巨大なメガロドンがサンディエゴ海軍基地に襲来。カリフォルニア沿岸は、壊滅の危機に瀕する。リンチ艦長は中国軍のリー博士と力を合わせ、この巨大な敵に戦いを挑むが……。

(↑プライムウェーブHPより)

予告編

感想



「MEG ザ・モンスター」の続編の撮影が開始されたというニュースにサメ映画界隈が沸く中、ちょっと早すぎるタイミングでリリースされた「ザ・メガロドン」の続編。



内容的にはいつも通り典型的なアサイラム流手抜き映画。トム・サイズモア他が貧乏くさいセットでひたすらどうでもいい軍人ゴッコを展開し、それっぽく見せることに腐心しているだけという内容のなさで「サメデター」「シャーコーン」以上に語れるポイントがございません。



当然のようにサメの出番も異常に少なく、最終盤になってようやく雑兵1名をパクリと丸呑みしてくれる程度で血の一滴すらも観られない。対サメ兵器としてビームがフィーチャーされているものの、それがなんか面白いか?って言われると別にそんなことも何もない。虚無です。



ただ本作、序盤から中盤にかけては中国を明らかに敵性国家として描いていたのは気になりましたね。なんせパクリ元の「MEG ザ・モンスター」は米中合作のチャイナマネーで作られており、明らかに親中媚中的な描写が満載でした。あの頃から米中は主に貿易面で対立していましたし、現在もロシアがウクライナに侵攻して世界中の主だった国々がロシアを非難し経済制裁に打って出る中、中国は明確にロシアを支持しているわけです。そんな中わざわざこんなクソサメ映画で中国アゲをする必要はないでしょう。だから「MEG」を皮肉った内容にしたのかな、アサイラムにもそんな反骨精神があったんだな、などと少しはアサイラムを見直すところがないでもなかったのですが…



結局、終盤になったら中国軍と手をとりあってサメに立ち向かうというお花畑な流れにいってしまいました。品行方正なアメリカ海軍の艦長が誠意と真心を持って対話すれば中国軍も説得できる!…ってか。何だかなあ。これにはガッカリです。だってこんな一部の好事家しか目にしないようなクソサメ映画の中でそんないい子ちゃんぶる必要なんか1ミリもないじゃないですか。何なら中国軍もアメリカ軍も全部まとめてサメに喰わせて、錯乱したロシアがサメに向かって核ミサイルをぶちかますぐらいの毒があってもいいのではないか。そんな風に思いました。

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