「ローグ」 感想 傭兵vsライオンvs人身売買組織(+ワニ)

概要

原題:Rogue

製作:2020年南アフリカ・イギリス

発売:クロックワークス

監督:M・J・バセット

出演:ミーガン・フォックス/フィリップ・ウィンチェスター/グレッグ・クリーク/ブランドン・オーレ/ジェシカ・サットン/ケネス・フォク


傭兵のサムは屈強な部下を率いて、南アフリカの人身売買組織に囚われた知事の娘を救出。だが脱出に失敗し、サバンナに取り残されてしまう。何とか見つけた廃墟へ逃げ込んだサムたちだったが、そこは血に飢えたライオンがうろつく元繁殖所であった。


予告編

感想





人身売買組織から人質を救出しにアフリカへやってきた傭兵部隊がライオンに襲われるアニマルパニック・アクション。最近はアクション映画に猛獣をねじ込んでくるハイブリッド系が多くなってきましたね。どうぶつ映画好きには大変うれしい傾向。本作はできれば劇場で鑑賞したかったのに、田舎ではやってくれず泣く泣く諦めたやつです。



しかしこれは思ったよりだいぶB級でした。まず、主人公のサムがとてもじゃないけど屈強な傭兵団のボスには見えない。ミーガン・フォックスの美貌が売りっていうのはまあわかるけど、「いつも死の淵を彷徨ってきた…」と語るほどの歴戦の戦士がああも最初から最後までメイクばっちりなのはちょっといただけない。戦場は化粧して行くところじゃございませんのよ。他の仲間たちや人身売買組織から救出した女の子は戦ってるうちにどんどん血みどろに汚れていくのに、サムだけ不自然におキレイなまんまなのもかなり萎えます。



あと、ライオンのCGも思ってたよりかなりちゃちいです。トーキョージャングルぐらいのクオリティだったかな。それも実際に暴れるのはメス1匹だけだし、これを劇場の大画面で見てしまうのも結構きついものがありそう。結局、家で観るくらいがちょうどよかったのかもしれません。



まあその分出し惜しむということはなく、頻繁に出てきて人間をガンガン襲ってくれるのは大変好ましいです。流血グロ描写に気合が入っているのも良い。ただこのライオン、人間を襲っても殺すだけで全く喰おうとはしないのが物足りません。私は人間が動物にパクパク喰べられるシーンが大好きでとにかくそれを見たいんです。それこそが他の何物にも代えがたいアニマルパニックの醍醐味なのです。



しかし最後まで観るとライオン側にも色々事情があったのと、本作のテーマ的にもその辺は致し方なしか。ライオンの脅威を描きたいのではなく、ライオンの保護を訴えるための作品だったので…。意外にもバカ映画じゃなくて完全に真面目な映画なんですよね。

「最強の傭兵部隊vs最凶の人食いライオン」

とかデタラメ謳っちゃってる配給会社がよろしくない。



その代わり、助けてもらったくせにワガママ言って騒ぐ女の子がワニに豪快に喰われるシーンがあり、「これで我慢しといてね」という監督の優しい心遣いを感じました。実にありがたいことです。しかし助けてもらったくせに上から目線で偉そうな女の子は他にもいたので、できればそいつもワニのエサにして頂きたかったところでしたが。

コメント

異質な匿名さん さんのコメント…
どうぶつ好きが観る映画なんだろうかw



あの…GyaOで配信中のドールフェイスっていう、
すごく楽しくて演出も最高でストーリーも秀逸で、
伏線回収も完璧で誰が見ても面白いだろうって言える
最高の映画があるので、
まだ観てなければ是非観て辛辣な、
いや褒め称える最高のレビューおねがいします、
岩石入道 さんの投稿…
>異質な匿名さん

そりゃあもう…この映画は特に動物愛護精神にあふれてますからライオン好きは大満足と思いますよ。…CGの質に目をつぶれば。


「ドールフェイス」ですか…思わず顔を背けたくなる刺激的な腐敗臭を強く感じるのですが、気のせいでしょうか? そこまでおっしゃるなら多分気のせいだろうということにして見てみますよ。

ただ明日は「ザラタン」という映画の記事を上げる予定なので、その翌日か翌々日になるかと思いますのでそれまで少々お待ちください。