「サイコ・ゴアマン」 感想 残虐異星人を操る極悪少女の蛮行

概要 

原題:Psycho Goreman

製作:2020年カナダ

配給:アンプラグド

監督:スティーヴン・コスタンスキ

出演:ニタ=ジョゼ・ハンナ/オーウェン・マイヤー/アダム・ブルックス/アレクシス・ハンシー/マシュー・ニネーバー/クリステン・マックロック/リース・プレスリー


ルークとミミのバカ兄&極悪妹は自宅の庭を掘り返している時に奇怪なブツを発見する。なんとそれは遠い星ガイガックスからやってきた狂暴凶悪な残虐異星人であった。すぐさま人間を殺そうとする異星人だったが、自身を操ることが可能な宝石をミミに握られてしまっていた…


予告編

感想



性悪で横暴な少女ミミ(9歳くらい?)が庭から掘り出した凶悪な宇宙人をサイコ・ゴアマンと名付けて支配下に置き、なんやかんや暴走する悪趣味SFスプラッターコメディ映画。清々しいほど下らない。こういう「俺がどれだけバカやれるか見せてやるぜ」的なゲテモノをしっかり劇場の大画面で目撃できるのは大変素晴らしいことですね。狭い劇場で前から二番目の列で見てたら首と腰に少々ダメージを負いましたが。



まだ小学生のくせに兄のルークを虐げて女王様ムーブをかましまくるミミとかいうクソガキが主人公ですが、初っ端から「クレージーボール」とかいう意味不明な格闘球技に興じており頭がイカレきったサイコ少女であることをこれでもかと見せつけてくれます。こんな危険人物が庭から掘り出した残虐異星人の支配権を握ってしまったからさあ大変。「キチガイに刃物」というかイメージ的には「キチガイに濃硫酸」みたいなノリの歪んだ万能感があります。サイコ・ゴアマンに命じて親友をのうみそ君に変身させてしまったり、駆け付けた警官を溶解人間にしてしまったり、街ゆく子供を爆裂させてしまったりとやりたい放題。のうみそ君はカワイイけど二度と元に戻れないっていうのがあまりにも鬼畜すぎる。軽いコメディのノリでやってるとはいえ「殺してくれ」と懇願する溶解警官もだいぶ悪趣味な描写ですな。



前科者のサイコ・ゴアマンを放置はできないと宇宙の果てから特撮怪人の集団みたいなやつらが襲って来たりするんですが、やっぱり日本の特撮をリスペクトしているのか日本語でしゃべるやつが混じってたりします。ウルトラマンとか仮面ライダー的な特撮番組を好む人がこの悪趣味なB級映画を観るものなのかちょっと疑問ですが、まあ日本人としては喜ばしいところです。



ストーリー的には前半のトンデモ展開に慣れてしまうとどうも中盤以降中だるみを感じてしまい、前から二番目の座席という物理的しんどさにも負けてつい眠り込んでしまいました。「愛なんて負け犬のものよ」みたいなことをほざいていたミミが最終的には愛の力で何やかんや事態を解決する心温まるエンディングだったような気がしないでもないのですが、この映画が本当にそんな常識的な着地点に到達したかどうかは限りなく疑わしいのでその辺はもしかしたら私の夢だったのかもしれません。配信が始まったらもう一度見て確かめようかなと思います。

コメント

匿名 さんのコメント…
PG「あのガキ2人を×せ!」部下「来たけどやだよバーカ」のシーン、
字幕で見てたのに急に流ちょうな日本語喋りだして「!?」と思ったらアレ、
こっちの人で「子供が煩いので、自宅の押し入れで録音したデータを送った」
とか言ってましたな、しかもシーンの指定だけで台詞は自分で作ってとか

凶悪な8歳の表情が生き生きとはしてました
岩石入道 さんの投稿…
>2024年2月19日 12:24の匿名さん

全体的にハンドメイド感ありましたが、日本人に頼んだ録音データまでそんな家庭的なやり方だったとは…
あの主役の子は珍奇なモンスターに囲まれてるのに同等以上の存在感ありましたよね。