「タイタンフォール 巨神降臨」 感想 CGはいいけど他が壊滅的

概要

原題:Robot Riot

製作:2020年アメリカ

発売:AMGエンタテインメント

監督:ライアン・ステイプル・スコット

出演:ライアン・メリマン/ジェイミー・コスタ/サラ・J・バーソロミュー/ケイト・ブラゼル


シェーンが目を覚ますと、記憶が無く首に奇妙な装置を埋め込まれていた。しかも、謎の巨大ロボットが襲い掛かってくる。見知らぬ女性兵士に助けられるが、彼女も記憶を失っていた。そこでは、新開発のロボット兵団と記憶を消した兵士たちとを戦わせる軍事演習が行われていたのだった。



予告編

感想




いやーこれはちょっと…。

これに新作料金440円も出してしまったのが痛い。

貴重な時間と金をドブに捨ててしまった。

まあいつもやってることですが。



「滅びるのは人類か、マシーンか」って言ってるけどただの軍事演習だから全然そんな話じゃないし、「『猿の惑星』のスタッフが放つSF~」ってのも限りなく嘘くさい。公式サイトのあらすじも何か違和感があるし、一見しただけでもうポンコツクソ映画の香りがします。



先に良いところを挙げておくと、ロボットのCGはなかなか出来が良いです。デザイン的にはものすごく地味で芋っぽいし、リアルさ重視なのかやたらトロくさい動きしかできないものの、「ザ・トランスフォーム 地球外生命体」なんかと比べれば普通に観られるクオリティ。まあ「猿の惑星」のスタッフはCG班に一人か二人くらい紛れ込んでいたのかもしれませんね。



…で、あとはもう悪いところしかないんですが、もう話が致命的に面白くない。バリアで封鎖した町を舞台に、ロボット軍団の軍事演習(実験?)のために記憶を消した人間の兵士4人と戦わせるってさあ…。なんでわざわざ記憶を消す必要があるんですかね。「戦闘には余計な記憶はいらん」ってことらしいですが、兵士たちは軍で培った戦闘スキルごと忘れてるんじゃないかという気がしますよ。硬いロボ相手にナタで切りかかってるし。



そんな雑魚兵士をとっとと始末できない無能ロボ軍団に何の価値があるのやら。物量でも圧倒的なのにさ。巨大ロボだけではなく小型サイズのロボットもワラワラ襲ってくるものの、これ見よがしに肩につけてる機銃を撃たずにわざわざ馬乗りになってドリルで攻撃してくるポンコツぶり。まあ撃ったらすぐ終わっちゃうからあえて縛りプレイをしているのかもしれませんが。どうせならドリルで顔面に穴を空ける等のスプラッター描写があればまだ楽しめたんですがね。



低予算映画にありがちですが、ロボ軍団を指揮しているアメリカ軍は薄暗くてボロっちいプレハブの中でパソコン数台並べて何やかんやしております。遠隔指示ならわざわざ危険なバトルフィールド内に陣取る必要は全くないと思んですが、ラストでやられるためにちゃんと近くにいます。「バトル・ドローン」なんかと同じパターンですね。ただあちらの悪役は我らがマイケル・パレがノリノリでクソ野郎を演じていたのに対し、こちらは全然知らん人でいまいち魅力に欠ける。まあそれなりに頑張ってはいたと思いますけれども。それなりに。



主人公の兵士たちは記憶がないだけにバックボーンも人格描写もくそもなく、さらにこれは軍事演習であって別に人類の命運をかけた戦いでもないのでどちらが勝とうが果てしなくどうでもいいとしか言えない。クライマックスでロボット同士が急に同士討ちを始めたのも意味が分からないし、アクション映画の見せ場としてもいかがなものか。


これだったら「トランスモーファー」の方がまだ面白いですよ。


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