「サンキュー、チャック」 感想 宇宙が崩壊する時に

概要

原題:The Life of Chuck

製作:2024年アメリカ

発売:ギャガ

監督:マイク・フラナガン

出演:トム・ヒドルストン/キウェテル・イジョフォー/カレン・ギラン/マーク・ハミル/ジェイコブ・トレンブレイ/ベンジャミン・パジャック/ミア・サラ


ついに世界は終わろうとしていた。自然災害と人災が地球を襲い、ネットもSNSもつながらなくなったその時、街頭やメディアに突如「素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック」という広告が現れる。カメラに向かって微笑む男・チャックとは何者なのか…。

(U-NEXTより)


予告編


感想



紹介文に「自然災害と人災が地球を襲い」とあったので、もしかしてディザスターパニック味があるかもしれないと思い、鑑賞してみました。

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スティーヴン・キング原作ということでほんのちょっとだけホラー風味なところもありますが、基本的にはこのうえなく美しくじんわりと来る温かいヒューマンドラマでした。ディザスターパニック要素はゼロではなかったけど、テレビ報道でチラっと映るくらいなのでそこに期待してはいけません。そんな人は他にいないか。



世界の滅びを目前にして、テレビCMや壁の落書きに現れるチャックという男への感謝。これは一体どういうことなのか。何かSF的な要素があるのではないか?と興味を持たせる仕掛けで引き込まれます。



しかし、別にそんなことはなかった。大枠は中盤で察しがついてしまうのでややテンションは下がりました。でも純粋にヒューマンドラマとしてのクオリティが高いので充分楽しめたし、久しぶりに善良な方の良い映画を観たなあ…という気分になりました。ダンスなんて全く興味がなく何が楽しいのか分からない私でも、第2章のダンスシーンは観ていて気持ち良かったですからね。



ただ、子供時代のチャックがパーティで女の子と華麗に踊るくだりはさすがにちょっとついていけなかったです。ダンスが大好きで上手いのはまあ分かりますよ。しかしそれにしても12歳かそこらであんな大人びた振る舞いが出来る人間と分かり合える気がしないし、彼が「普通の人間」とも思えない。まあチャックはそこで確固たる自己肯定感を得ていたわけで、彼にとっても当たり前の出来事ではなかったんでしょうけど。



そんなチャックもダンスで食っていこうとはならず、祖父に数学の良さを熱弁されて会計士になったのは普通、平凡な人生ということになるんですかね。一応エリートな部類ではありますよね。それでもチャックがこの世に生まれた理由は、あの路上でダンスをした時にあったと感じていた。そこに仕事や役割は関係なかった。私もそう遠くない将来に宇宙が終焉を迎える時、生まれた理由を理解して感謝することができるだろうか。今日はそんな風に思いました。





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