概要
製作:2024年日本
配信:角川
監督:下津優太
出演:古川琴音/松大航也/犬山良子/西田優史/吉村志保/橋本和雄/野瀬恵子/有福正志
看護学生の孫が田舎の祖父母宅へ泊まりにやって来た。久々の再会を懐かしむ祖父母と孫だったが、その家には不気味なうなり声が漏れ聞こえる謎の部屋があった…
予告編
感想
2年位前に話題になっていたけどスルーしていた作品。
この度lettuce702店長のイチオシと聞いて鑑賞してみました。
同じ珍作マニアがプッシュしてくるだけあって「何だこれ(悦)」となる変な映画でした。珍作マニア的には大満足でしたが、そうでない人は「何だこれ(怒)」となってもおかしくないかな…とは思います。
みんな何となく認識していながら目を背けている「ある現実」を極端に誇張して、田舎の不条理因習ホラーに仕立てたという印象。
と言っても予告編の説明にも書いてあるんですが「人の幸福は他の誰かの不幸の上に成り立っている」というやつです。強者が弱者を搾取するのは当たり前、みんながみんな何の犠牲もなく幸福を享受できないんだよと。
見た目が著しく不条理なわりにストレートなメッセージ性ですが、その幸福が「自家製味噌」で表現されているのが特に変で良かったです。そんな発想はそう簡単に出てこない。あの味噌は一体どこからどう絞り出したのか。あの味噌はそんなに美味いのか。でもオソマっぽくてちょっとアレ。味噌が嫌いな家庭はヨーグルトでも絞り出しているのか。
単に辛気臭く説教してくるのではなく、映像的には笑いをとってくるバランス感覚も良かった。軽トラで想像の10倍は吹っ飛ばされたパンツ一丁のおじさんとか、生贄のハミングは笑った。孫が救いを求めて見た夢と思えば悲しいけど絵面がちょっとシュールすぎた。
とはいえ、現実的には不幸な人と幸福な人が完全に分かれているわけではない。例えばブラックな労働で生み出されたであろう激安サービスに飛びつくことは誰にでもあるかと思うんですが、時には自分がブラックな労働で過剰サービスを提供している時もあるんですよね。ある時は搾取し、ある時は搾取されてもいる…これが現代の偽りの公平感と言えます。田舎が悪いのではなく、都会ではより巧妙になっているだけなのです。これを解決するにはまずブラック企業を無くし、週休3日で一日6時間労働を実現すればいいのではないか。
…と思ったけど、それはそれで実現するとなると生贄が必要になりそうですね。AIロボットを生贄代わりにして、人間はみんな幸福になれる世の中が来ればいいのですが。
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