「プロジェクト・ヘイル・メアリー」 感想 あまりにも眩しい

概要

原題:Project Hail Mary

製作:2026年アメリカ

配信:Amazon MGM Studios

監督:フィル・ロード/クリストファー・ミラー

出演:ライアン・ゴズリング/ザンドラ・ヒュラー/ジェームズ・オルティス/ライオネル・ボイス


理科の教師であるライランド・グレースは宇宙船で目覚めるが、自分がどんな人間か、どうやって宇宙船に乗ったかも覚えていない。記憶が戻り、太陽が消えかけている原因の謎の物質を解明するという任務が明らかになる。地球上の全てを絶滅から救うために、自身の科学知識を駆使しなければならない。だが任務のさなか、意外な友情が芽生える。

(Amazonより)

予告編

感想




スルーするつもりではなかったけど、尺が長すぎてつい後回しにしていた作品。



アレな映画を立て続けに浴びて有毒な何かが蓄積してきたので、デトックスを兼ねて観ました。あと来月に「シン・ヘイル・メアリー」(アサイラムのパチモン)が出るので、先に元ネタを観ておきたかったのもあります。



感想としては、実に真っ当な娯楽大作で普通に楽しめました。話は分かりやすいし、スペクタクルな見せ場もたくさんある。2時間半超えでもまるで冗長さを感じさせない密度。原作未読ですが、何ならダイジェスト感すらあるテンポの良さ。やはりたまにはこういうのを観て、濁った魂を浄化しないといけませんね。



ただ、あまりにもこの作品が発する聖なる光がまぶしすぎて、浄化を通り越して全身やけどを負ってしまった感もあります。ここまで悪趣味さのカケラもない、善意と清々しさで構成された映画は見たことがない。振れ幅が極端すぎた。



まあ観ていて何もストレスがないんですよね。とにかく善人しか出てこない。人間側は地球を救うため一丸となって行動する。みんな優しくて有能。足を引っ張るアホとか自分勝手なクズ野郎なんて全然出てこない。そんなゴミは存在さえ許されていない。



ロッキーもそう。純真。優しい。カワイイ。ちなみに彼の存在は知らずに観たかったところでして、私は予告すら視界に入れてなかったのに、普通にSNSを眺めてるだけでネタバレされてしまいました。ロッキーと言われたらボクサーより爆弾岩を想像しちゃうし…



まあそれはいいとして、悪意のないエイリアンでも行き違いから何やかんやと「雨降って地固まる」的な展開を挟んでからの絆になるのかな…と勝手に思ってたんですよね。でもそういうのは何もなく、最初から最後まで良好な関係。



それはそれで全然アリだし、命を懸けて助け合う彼らの姿でちょっと泣きそうになってたのも確かです。



ただ地球側によるグレースの扱いだけは実は良くなかったわけですが、それが明かされるのがラスト近辺なのでまあ別にいいか…となる。なんせエンディングが予想外に幸せすぎた。そんな甘々でいいのか!?と思ってしまうほどに優しい。地球側の問題はこれをやるために必要だったわけですね。

いや、甘々でも全然いいんですけどね。私が厳しいフィクションに慣れ過ぎただけなので…



こんな素晴らしい映画に不満などあろうはずもない。しかし、そんな輝きに照らされて浮き彫りになったのは、私自身の醜悪なる魂でした。






「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(Amazon Prime Video)



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