「鎧 よみがえる妖怪たち」 感想 ヨロイを脱げないだけでも面白い

概要

原題:Yoroï

製作:2025年フランス

配信:ソニー・ピクチャーズ

監督:デヴィッド・トマシェフスキ

出演:オレールサン/クララ・ショイ


フランスで色々あったラッパーのオレリアンは、子供を身ごもる妻ナナコと共に日本のド田舎にある古民家へと移住。だがその日、彼はその家の井戸で眠っていた謎の呪われたヨロイをうっかり身に付け、取れなくなってしまう。仕方なくヨロイを付けたまま生活していると、今度は毎晩のように変な妖怪たちが襲撃してくるのだった。


予告編


感想



日本のド田舎に移住してきたフランス人ラッパーと日本人妻が呪われた鎧に憑りつかれて妖怪と戦う羽目になるお笑いファンタジー的ヒューマンドラマ+格闘アクション。

U-NEXT399P。



何の前情報もなく見てみましたが、これは相当面白かったです。珍品でありながら真っ当な意味でも現時点で今年のベスト5に入るクオリティ。これは劇場でやってほしかった。



話の内容はひとりの男のミニマムで内省的な人間ドラマでありながら、全編にとぼけた笑いと派手なアクションを入れ込みまくっているところが非常に良いです。扱うテーマが何であろうと映画は娯楽で見世物なんだという気概を感じました。115分と長めの尺でも退屈する暇が全くないほど。



日本の古民家に越してきたフランス人が謎のヨロイを遊び半分で装着してみたら脱げなくなった。おかげでヨロイを着たまま買い物や病院に行く羽目に。そんなんで悩んでるだけでも笑えるし、脱げないからそのまま風呂に入って箱にデカデカと「洗剤」と書かれた製品で洗ってるのも実にシュール。



ヨロイが脱げない男の日常生活だけでも充分面白いのに、さらに夜になるとフランス語をしゃべる妖怪がバンバン出てきて裸締めを仕掛けてくるのもたまらない。ヨロイや妖怪が意味するところは男の内面にあるわけですが、それをここまでエンタメ的に表現しているのが本当に良い。



雰囲気的にはだいぶゆるい感じなのでスリルを感じるシーンはあまりない。……と思いきや、奥さんの方が妊娠中で結構お腹が大きい状態なのにバリバリの格闘アクションを披露しまくるのが怖すぎました。飛びつき腕十字みたいな技を妊婦に仕掛けられたら一体どうすればいいのか。色んな意味で一巻の終わりの予感しかしない。



一番笑ったのは裸でセグウェイみたいなやつに乗ってパリの街を爆走するラスボスですが、そんなふざけた奴でもクライマックスはザ・レイドオマージュ的な熱いバトルを珍妙な演出付で魅せてくれて大満足の素晴らしい作品でした。





「鎧 よみがえる妖怪たち」(Amazon Prime Video)


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