「デストイレ ザ・ムービー」 感想 ストロングな刺激臭

概要

原題:Amityville Death Toilet

製作:2022年アメリカ

配信:NISHIKURA-EX

監督:エヴァン・ジェイコブス

出演:アイザック・ゴルビッチ/マイク・ハーツフィールド/ロイ・エングルブレクト/エヴァン・ジェイコブス


アミティビルのある家にデストイレが出現。3人もの犠牲者を出してしまう。観光シーズンを前に事態を重く見た市長は、ゴーストハンターを名乗る配信者にデストイレ退治を依頼するが…。


予告編


感想



名実ともにクソ映画・オブ・クソ映画である「デストイレ」シリーズ第5作。



さすがに「デストイレ ザ・ファイナル」(4作目)でローカライズは打ち止めになったと思いきや、2年4か月の潜伏期間を経てアマプラの「刺激ストロングSP」チャンネル内でめでたく配信開始となりました。どう考えても儲かるはずがないのに、ありがたい話です。



このシリーズに触れるのも久々ですが、改めて見ると驚くほど尋常じゃない酷さ。意図的に酷いモノを作ろうとしてもなかなかここまでのモノはできないと思われる。それだけでも観る価値はあると言えます。私はこの直前に「マーク・ポロニアの殺人丸」を観ており、「やはりポロニアは格が違うな」と感じていたのに、それを悠々と下回ってくる途方もなさ。こんなに酷かったっけ?



本作の舞台は、ホラー映画界のフリー素材と化して久しいアミティビル。もはやこの名が出ただけでクソ映画確定と言っても過言ではない。






↑本作の予告編をちょっと探しただけでワラワラ出てくる有象無象の一例。

っていうか「宇宙のアミティビル」って何だよ! ? そこはもうアミティビルじゃないだろ!?

ちょっと面白そうじゃないか…。




まあ宇宙はともかく、アミティビルとデストイレを混ぜ合わせることで、さらに恐ろしく刺激的な臭気を放っています。



主人公はちょっとだけブルース・ウィリス似の冴えない配信者。スマホで実況配信しながらデストイレのある家を探索する。別にトイレだけ見てればいいのに、リビングからエンタメ部屋までくまなく徘徊してはセコセコと尺稼ぎにいそしむ。

しかも話がくどくて超長い! 

さらにコイツだけでなく市長も話がくどくて超長い!!

その無意味な話はいつ終わるんだよ!?とマトモな人ならブチギレること請け合いです。デストイレと言えば50分台の尺だったのが本作はなぜか72分に拡大されており、その分なりふり構わず尺稼ぎに走りまくっている。これはさすがに微笑ましいを通り越してるレベル。



ただ本作、デストイレとのバトルは今までよりもかなりグレードアップしております。いつもは基本ひたすら爆発炎上しているだけでしたが、今回はどっかの素材集から持ってきたゾンビやサメ、恐竜、カラスがものすごく雑に合成され、背景をにぎやかにしているんです。しかしあくまで背景なので特に意味はなく、あんまりにもあんまりないい加減さに笑ってしまいました。こんなとんでもない映画を世に放つ人がいるというだけで何だか気分がほっこりしてきますよ。




「デストイレ ザ・ムービー」(Amazon Prime Video)



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