「SPELL3 緑の猿の逆襲」 感想 衝撃の新興宗教サスペンス

概要

製作:2024年日本

配信:HumanPictures

監督:寺西一浩

出演:寺西優真/大村崑/長谷直美/GOD


霊能者の馬飼野俊平は、厚生労働大臣・西岡真奈美から身辺に不可解な現象が起こるため調査してほしいと依頼され、祖父・霊山と一緒に西岡邸を訪れた。得意な幽体離脱で原因を調べている途中で悪魔に遭遇し、大臣の娘・孝子が呪われていることを知る。

(↑U-NEXTより)


予告編

感想



タイトルがほんのりモンスターパニックっぽい感じになった「SPELL」シリーズ第3作。

1と2は映画だったのに3作目はなぜか全4話構成のドラマに。尺はそんなに変わりませんが。

ちなみに2作目は安藤美姫や青汁王子に似ている人が出ていると思ったらまさかのご本人で驚いたこと以外は特に感想は出てきませんでした。



というわけで全然期待しないで観始めたのですが、これは1と2の虚無っぷりが嘘のようにエキサイティングな作品になっています。まず「緑の猿」が不気味に歪むオープニング映像がいつになくホラーな雰囲気を醸し出しているのに、なぜかのそのバックで流れるのがコテコテの演歌って時点で斜め上の面白さ。




↑曲単体で聴いたらそんなに悪くないとは思うけど、ホラーな雰囲気は清々しいほど一切ない。

まあ本編もホラーな雰囲気があるようで無いから別にいいのか?

「作曲・編曲は馬飼野康二」ってところでまた混乱しました。一体どういう界隈なんだ。



今回は「緑の猿」を崇める怪しい新興宗教「緑光会」の陰謀で馬飼野俊平が妙な罠にハマり、入院させられてしまう。その裏には邪悪な厚生労働大臣の影もあった。



という話。この界隈自体が新興宗教臭いなと思ってたら逆にネタにしてきた。そこそこテンポがよくそれなりの起伏があり、緑光会絡みでは適度にトンデモな絵面も飛び出してくるため意外と退屈しません。棒読みを超えた棒読みを披露してくれる信者のおじいちゃんは特にやばかった。まだあんな逸材を隠し持っていたとは…。



まあ一番トンデモだったのは最終話の冒頭で急にやたら長い「前回までのあらすじ」をねじ込んできたことですがね。1話24分なのに6分もかけてやるとは思わなかった。



ただ肝心の「緑の猿」自体は実体化するわけでもなく、人に乗り移って悪事を行わせるだけの曖昧な存在止まり。奴は一体何者だったのか?それすら何も分からずじまい。まあそんなことだろうとは予想はしてましたが、どうせなら着ぐるみとかパペット人形で暴れさせてくれたら完璧だったのになあ。とはいえ全体的には「占いゲーム」に迫る途方もない出来栄えであり、かなり楽しめました。




「寺西一浩ミステリー SPELL 緑の猿の逆襲」(Amazon Prime Video)

アマプラとU-NEXTではタイトルが微妙に違う…


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