「占いゲーム」 感想 恐怖の足つぼマット地獄

概要

製作:2023年日本

配信:ODESSA ENTERTAINMENT CO.,LTD

監督:寺西一浩

出演:寺西優真/太田奈緒/北乃颯希/八木優希/日向野祥


悪霊が出る屋敷に集められた9人の占い師。除霊に成功すれば、賞金1億円がもらえるという。だが、それは主催者の早乙女アキラが父の復讐を果たすために仕組んだ罠だった。彼は占い師たちに悪霊を払うためと偽って自作の「占いゲーム」をやらせるが…


予告編

感想



クソ映画採掘師足袋氏のツイートで知った驚天動地の超絶サスペンスムービー。

lettuce702のZ級映画鑑賞会で観てきました。

例によって酒を飲みながら複数人で観る分には(斜め上的な意味で)めちゃくちゃ面白かったです。




悪霊が憑りついた屋敷に集められた9人の占い師が、主催者の企画した謎のすごろくゲーム

「占いゲーム」

への参加を強いられる…

みたいな話。



まずオープニングから9人もの占い師がひとりずつ屋敷に自己紹介がてら訪問してくるのですが、驚くべきことにそのうち8人がおばさんです。まあ占い師と言えば大抵おばさんなんだろうけど、それにしても初っ端から濃ゆいおばさんキャラの8連打ラッシュには笑うしかない。屋敷のおばさん人口密度が半端ではない。



当然の結果として、本作はおばさんがわちゃわちゃしている絵面が大半を占めています。ちなみに残りの1人はチンピラ風のオッサンです。



主催者のアキラくんは父親を自殺で亡くしており、その原因が「大量の結婚詐欺師に騙されまくったから」だという。集められた8人のおばさんの本職は占い師ではなく結婚詐欺師だったのだ。つまりその全員に騙されていた模様。お父さんカモネギグヘヘにもほどがあるでしょ!



しかしそんなことより主題のすごろく「占いゲーム」が途方もなく強烈なんです。



一応アキラくんが復讐のために考案したゲームらしいのですが、サイコロを振って止まったマス(★とか■とか)に応じたカードを引き、そのカードに出ている罰ゲームを受けるという内容。



その罰ゲームが


「雷神の衝撃」

「針山地獄」

「人体解体」

「ペガサスの昇天」

「処刑」



などと名前だけはむやみに大仰なうえにやたら派手なエフェクトでババーンと表示されるのに、実際はハリセンでケツを叩かれるだけ(雷神)とか、足つぼマットに乗って肩を押されるだけ(針山地獄)とか、ただ単に褒め殺しされるだけとか(処刑)、正直全く意味が分かりません。老人のいない老人ホーム慰問会みたいな雰囲気になっとる。



それなのにおばさま方もチンピラもなぜかみんなノリノリで楽し気にサイコロを振っているのが異常におかしい。果てしなく正気とは思えない光景。なんかもう映画というか実はもう寝落ちしていてわけわからん夢でも観てるのかな…という感覚になってくる。自分の正気すら疑わしくなってくる。



おばさま方に出す昼食を作っているらしき厨房にまた別のおばさま方が3人ほどいるのですが、彼女らの映るシーンの意味とか意義が何一つわからないのも「これ夢かも」感を助長させてくれます。司令室で占いゲームを見つめるアキラくんの超絶シリアスな視線も同じく。何を考えて憎い復讐相手に足つぼマットを踏ませているのか理解不能にもほどがありすぎる。




ところがどっこい夢じゃありません。現実です。

と思ったんですが、エンドクレジットのこれには

「やっぱり夢なのかも」

と思わせる破壊力がありましたよ。









原作て…

この内容で原作って…


いくら何でもあり得ないでしょ?

と思ってアマゾンで検索してみたら何と実在していた…どころか kindle unlimited で読み放題対象だったのでつい読んでしまいましたよ。こんなの読むしかないでしょうよ。アキラくんが何を思ってポックル森本に足つぼマットをやらせていたのか気になるんだよ!!



まあ、読んでも分かんなかったんですけどね。

映画の内容が原作にほぼ忠実で、心理描写が詳しく書き込まれているわけでもなかったので…。


厨房のおばさま方の意味は一応解りましたので、読む価値はないこともないですが。

あと、顔の前で放屁される罰ゲームは映画にはなかったかな。残酷すぎるのでカットしたんですかね。





「占いゲーム」(Amazon Prime Video)


「占いゲーム(原作)」(Amazon Kindle)




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