概要
製作:2022年日本
配給:HumanPictures
監督:寺西一浩
出演:寺西優真/大村崑/國光麻耶/GOD/SIZUKU
水谷良美(國光真耶)は、夫の猛(宮城大樹)と三人の子供と5人家族で平穏な毎日を過ごしていた。ある日、次男が「緑の猿の絵本」を家に持ち込んでから奇妙な霊現象が起こり、良美は霊に襲われる恐怖体験をする。その後、藁にもすがる思いで霊能者・馬飼野家に相談する。
(↑アマゾンより)
予告編
感想
「占いゲーム」の製作陣による事故物件系心霊オカルトホラー映画。
なぜか大村崑などの著名人も出演。
今のところアマプラもU-NEXTも見放題配信中。
一応心霊ホラーと言ったものの、特殊効果もなければ幽霊ぽいメイクすらロクにしてないのでその辺のバラエティで流れる再現ドラマ以下のクオリティ。いきなり現れた悪霊(ただの人)にビンタされるという珍しいジャンプスケアが拝めます。これは文句のつけようのない虚無系「Z」。とはいえ、さすがに「占いゲーム」ほどのインパクトはない。
それは観る前から予想がついていたので普通にスルーするつもりだったんですが、先日アマプラの新着に
「SPELL 緑の猿の逆襲」
なんてのが追加されていて目を疑いました。実はただの心霊ホラーではなく緑色の猿が襲ってくるモンスターパニックである可能性がにわかに浮上してきた。こうなると確認せずにはいられません。「逆襲」というからには1作目にも「緑の猿」とやらが出るに違いないのです。
まあしかしほぼ同じ一軒家の中でぼそぼそ喋っているだけの映像が100分も続くのは非常に厳しいものがあります。初回は中盤で寝落ちしたのでもう1回挑戦しましたが、どうしても意識が飛び飛びになってしまいました。そもそもの内容もちょっと難解すぎる。
霊能力者の馬飼野俊平(魔界の俊平だと思ってたら違った)が悪霊退治に挑むというストーリーで、呪いの根源はそこに住んでいたある絵本作家が描いた「緑の猿の絵」にあるという。…なんてこった。モンスターパニックじゃなくて単なる絵だったとは。いや、そこは3作目で実体化することを期待しておきましょう…。
で、対策としては過去に戻って絵が完成した瞬間に取り上げて持って来ればいいらしい。純オカルトラホラーかと思いきやまさかのタイムスリップ作戦。一体どうやってそんなことをしろというのか?
母「幽体離脱して過去の自分に憑依すれば過去に戻れるはずよ」
大村崑「時間はどうやってコントロールするんや」
母「それは自分で戻りながら探ってきて」
大村崑「無茶苦茶や!」
本当に無茶苦茶だった。しかし首尾よくタイムスリップ幽体離脱を成功させた魔界の俊平は何だかんだ絵を回収して戻ってくる。あとはそいつを燃やしてしまえばミッションコンプリートだぜ!…ってところでなぜか「占いゲーム」で見覚えのある顔のおばさん(近所の人らしい)が絵を奪い、その場に倒れて死亡する。何してんのこれ。
エピローグ、依頼者の奥さんの妹(警察官)が絵本作家の死体が地下にあることを確認。
「死体を見て平気だなんて、さすが警官ね!」
と何かズレた話をしている。すると、妹(警察官?)が
「実は私、もう警察じゃないの。お金がほしくて夜の仕事をしていたことがバレちゃって……」
とあまりにも途方もなくどうでもよすぎる情報を披露して終わる。確かにまるで警察官ぽくない弱そうな女性だったが、まさかそれが伏線だったというのか…
最後に、これも原作小説が kindle unlimited に存在したのでちょっとだけ読んでみたところ、映画版とはだいぶ趣きが異なるようです。暴走車が突っ込んで来たり、妹(元警察官)がチェーンソーを振り回したりと結構ハデなことが起きていたので多分原作の方が面白いと考えられます。映画でもチェーンソー振り回してほしかったなー。
「SPELL 第一章 呪われたら、終わり」(Amazon Prime Video)
「SPELL: 呪われたら、終わり 霊能者・馬飼野俊平の事件簿シリーズ」(Amazon)
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