「ロボゲイシャ」 感想 Geisha is Beautiful tank

概要

製作:2009年日本

発売:角川

監督:井口昇

出演:木口亜矢/長谷部瞳/斎藤工


何の取り柄もない平凡な少女ヨシエは、芸者の姉・菊奴の付き人としてこき使われる冴えない日々を送っていた。だがある日、イラついたヨシエがタウンページを素手で引き裂くところを影野製鉄の御曹司に目撃される。そのパワーを見込んだ影野に招待され、ヨシエと菊奴は影野製鉄を訪れる。そこでは「裏芸者」と呼ばれる芸者を装った暗殺サイボーグを育成していた…


予告編

感想



先日、祖父が99歳になりまして。

そういえば3年くらい会ってないなと思い、有給を取って遊びに行ってきたんですよね。

耳がすごく遠いのであんまり会話は出来なかったんですが、それでもテレビで中日戦を見ながら同時にラジオで別の日ハム戦を聴くという野球狂ぶりは変わっておらず、安心しました。



それはいいとして、祖父と同居している叔父さんが

「これ観てたら頭痛くなってきたわ」

と言って本作のDVDを渡してくれました。






オススメ…というわけではない模様。

これは確かにジャケットを見ているだけで頭痛がしてきそうです。

井口昇監督は「デッド寿司」の宣伝は見た事あるけど、こんなのも撮っていたとは知りませんでした。まあ邦画はほとんど観ないのでよく分かりません。角川映画だし劇場公開もされてるし、なぜかパチンコ化もされてるしで実は結構メジャーな作品だったりするんでしょうか? 



内容は、悪の組織・影野製鉄に改造された暗殺ロボゲイシャの主人公ヨシエが何だかんだ家族愛とかに目覚め、組織に歯向かって日本を守るみたいな話。



表面的にはこれ以上ないほどふざけており、脇の下から刀が飛び出したり、尻から手裏剣を連射したり、謝罪しながら肩からマシンガンを乱射したり、エビフライを目に突っ込んだりとギャグマンガみたいな狼藉を働き放題。ただ、そんなんでも意外と殺陣はちゃんとしていて見応えはあります。また、クライマックスでは尻から刀を出して尻チャンバラなる新しい競技が始まったりします。それはちゃんとしてない。



姉との愛憎入り混じるライバル関係、影野製鉄に拉致られてロボゲイシャに改造された女たちの「被害者家族会」が醸し出す空気が何だか変に真面目で、この映画が単なる悪ふざけの塊ではないようにも感じられます。もっと意味分からんストーリーにしてもいいのにな…と思いつつ、根っこの部分が真面目だから鑑賞に堪えうるクオリティになってるのかな…という気もします。



とはいえ、影野製鉄に乗り込んだ「被害者家族会」が救いたい身内であるはずのロボゲイシャたちを高笑いしながら射殺していくあたり、そんな地獄絵図の中ヨシエが戦車と化して爆走するあたりではさすがに何やってんだとなります。



巨大な城がロボに変形して歩き出し、その辺のビルを破壊したらビルから血しぶきが噴出するシーンは面白い演出だなあと感心しました。人間が一杯詰まったビルを力任せに破壊したら鮮血が噴出してもおかしくない。いや、むしろその方がリアルなのではないか。ただ、操縦者が腹パンされたら城ロボットがゲロを吐くのはいかがなものかと思いました。




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