「プレシェント 予知能力者」 感想 予知など出来ない方がいい

概要

原題:Prescient

製作:2015年シンガポール・アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ハン・シー・レム

出演:マイケル・ピッキリーリ/パメリン・チー/アンソニー・ビショップ


遺伝子治療を研究している医者のセオドアは、誰か死期の近い人と目が合うとその人の死に様を予知してしまう能力を持っていた。ある時、担当する患者のヘレンがドラッグストアで射殺されると予知した彼はヘレンにその場へ行かないよう警告する。だがその結果未来が変わり、射殺されたのはセオドアの恋人アンナだった…。


予告編

感想



予知能力を持つ医者が患者の死を回避させたら、代わりに恋人が死んでしまい苦悩するSFサスペンス。アマプラ@299円で鑑賞。



2015年の作品なので9年も日本の配給会社が放置していた低予算映画。予告編はわりと面白そうに見えるものの、たった300回しか再生されていないどマイナーっぷり。なので全然期待はしないで観たんですが、これはかなり面白かったです。



遺伝子工学と予知能力を組み合わせたストーリー展開、それも1時間21分という短い尺の中に予測不能のツイストを複数回入れてくる。人間関係が狭くて設定的に多少ガバい気がしないでもないけど、その分無駄な登場人物はひとりもいない。安いけど安っぽくはない。アマプラ謎映画の中では上位クラスの出来と言ってもよろしいかと思います。



あんまりネタバレはしたくないんですが、そうするとこれ以上何も書けないので気に入った点について一か所だけ語らせていただきますと、主人公セオドアは恋人の死について調べて行くうちに他の予知能力者と対決することになります。その敵は投資会社で働いており、予知能力を駆使して暴落が起きるたびに大儲けを繰り返してきた金に汚い男。



そんなことが予知できるならわざわざ投資会社に利益を献上しなくても自分の金だけでやればいいんじゃないかという気もしますが、予知能力を持つ医者と機関投資家との取っ組み合いの喧嘩というのが今まで見たことのない異色のシチュエーション。これには変な物好きの好事家のボルテージも急上昇。ま、そうは言っても身体能力的には至極普通の人たちなので大した見せ場でもなくあっさり流されましたが、それを差し引いても充分楽しめる作品でした。



「プレシェント 予知能力者」(Amazon Prime Video)


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