「DEAD OR ZOMBIE ゾンビが発生しようとも、ボクたちは自己評価を変えない」感想

概要

製作:2022年日本

配信:ODESSA ENTERTAINMENT

監督:佐藤智也

出演:倉島颯良/みやべほの/松村光陽


「自分には何も得意なことがない」と劣等感を抱える早希は、高校二年から不登校の引きこもりになっていた。だがある日突然その地方都市でゾンビが大発生。感染拡大を防ぐため国から隔離されてしまう。早希はゾンビになった家族を世話しながらそこで生活を続けるが…


予告編

感想



引きこもりの女子高生がゾンビアポカリプスを通じて前を向き一歩踏み出す物語。

普段なら見向きもしないタイプの繊細で青々しい国産作品ですが、





毎度おなじみjetさんのご紹介ということで。

今月はなぜか新作謎映画の配信がほとんどありませんしね。



それで内容の方ですが、多くのゾンビ映画と同様にこれもゾンビ自体は非常にどうでもいいものとして扱われています。早希の兄貴がゾンビ化して帰宅した際、アメフトのフェイスガードをつけたままなのに他の家族に噛み付いて感染を広げたという誰もが突っ込むテキトー描写からもそれは明らか。いや、ゾンビメイクは本格的だとは思いましたが。



もともとは劣等感に悩んで引きこもっている早希の方が生ける屍だった。家族は早希を心配したり、疎ましく思ったり、無視したりする。それがゾンビ化現象によっていきなり反転してしまう。



引きこもりにとってはああいうゾンビ世界の方がよっぽど居心地が良いんじゃないでしょうか。いや、引きこもりだけでなく社畜もああいうゾンビ世界を待ち望んでいると思うんですよ。現代人の悩みは人と比べて恵まれてないとか成功していないとかその類のものが多いでしょうからね。あそこではただ死なないように生きていければ良い。生きるのに必ずしも御大層な目標はいらない。その日暮らしで充分。そんな生活を送ることで早希は劣等感から解放され、それまで気づけなかった家族の愛も見えてくる。イイ話ダナーと思いました。




「DEAD OR ZOMBIE ゾンビが発生しようとも、ボクたちは自己評価を変えない」(Amazon Prime Video)



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