「イコライザー THE FINAL」 感想 正義の大量殺人鬼

概要

原題:The Equalizer 3

製作:2023年アメリカ

配給:ソニー・ピクチャーズ リリーシング

監督:アントワーン・フークア

出演:デンゼル・ワシントン/ダコタ・ファニング/デヴィッド・デンマン/ソニア・アマル/レモ・ジローネ


今度はイタリアのシチリア島まで悪党を私刑しにやってきたマッコール。いつも通り9秒で悪を抹消するが、子供のマフィアに油断して背中を撃たれてしまう。なんとかイタリア本島の田舎町まで逃げ延びるが、そこで失神。親切な医者に助けてもらったマッコールはその町の居心地の良さを気に入りのんびりするも、マフィアの横暴はそこでもあった。


予告編

感想




イコライザーシリーズ3作目。というか原題は「The Equalizer 3」なのにどうして邦題は勝手にファイナルにされてるんでしょうか。本作を観る限りだと普通にまだ続いてもおかしくなさそうなんだけど。続編が出たら今度は「イコライザー The FINAL 2」にするしかなくなっちゃうのでは…



それはさておき内容ですが、驚くほどありきたりです。

「凄腕の必殺仕事人がたまたま流れ着いた街で安らぎを得るが、そこには悪党が巣食っていた。仕事人は一宿一飯の恩義に報いるため、悪党を壊滅させる」

って時代劇でも西部劇でもその辺のB級アクションでもマンガでも死ぬほど繰り返されている古典的なパターンそのまんまでは。



まあ、このシリーズはカッコいいマッコールおじさんのスピーディな残酷私刑を拝んでスッキリできればいい、だからお話なんてテンプレでいいんだ!と言われればそうかもしれませんが。



その観点でいくと、オープニングでの私刑シーンは最高です。それまでのキャッチコピー「19秒でこの世の悪を抹消する」をさらに半分以上も短縮し、わずか9秒でシチリアのマフィアを葬り去る異様な手際の良さ。しかしわざわざイタリアまで行って恨みも何もない相手にやりたい放題暴れ、凄惨な現場に平然と佇むマッコールおじさんはもはや大量殺人鬼そのものであり、オヤジアクション映画というよりはスラッシャーホラーに近い感触。それが本作の個性と言えば個性になっているのか。



そんな無敵のマッコールおじさんでも子供にはうっかり油断して撃たれてしまい、鼻水垂らして死にかける姿をさらすことで何とか人間アピールをしようとしている模様。まあ、たったの3日でほぼ治るんでやっぱり人外なんですが。次はプレデターと戦うか、エクスペンダブルズの敵役をやってほしいですね。



それはそうと、私刑シーンの少なさが非常に物足りないです。マッコールおじさんがイタリアの田舎町でのんびりゆったり人々と交流して安らいでいる時間が長く、特別興味を惹くドラマもサスペンスもない。何より街を牛耳るマフィア兄弟があまりにもクソザコすぎてただの鬱陶しいコバエと同レベル。緊張感の欠片もない。マフィア弟が私刑される場面でのマッコールおじさんの挙動と目つきが本当に殺人鬼以外の何物でもないオーラでインパクトありましたが、なんせ9秒での瞬殺がウリなので短い短い。



これには私もうっかり寝落ちしてしまいました。本当はレイトショーの方が時間的に都合が良かったんですが、眠くなっちゃったら嫌だな…と思って朝8時からの初回IMAXで観たのに、それでも寝落ち。そして捜査官役がダコタ・ファニングだったと後で知ってビックリ。まあ、テレ東で放映されたらまた観てみようかなと思います。


コメント

オペラ さんのコメント…
投資ブログ見ました!
めっちゃいじってもらって嬉しいです。
これからも笑える範囲で損してください。
楽しみしてます。
岩石入道 さんの投稿…
>オペラさん

あっちのブログはなかなかネタが出しにくいもんでして。
良かったら今度はあっちの方にもコメントしてみてくださいな。
ところで名前がオプラさんからオペラさんに変わってますが!?

匿名 さんのコメント…
これ2作目で「親友CIAおばさん」「おばさん死去でセットになってた旦那も」
「かつての部下達」なんか一斉に消しちゃったから続けようがないんですよね
おばさんやられちゃったのは痛いなぁ…
岩石入道 さんの投稿…
>2023年12月28日 10:41の匿名さん

私としては2作目の方がまだ全然面白かったなーと思うんですよね。
Xでは3作目の方が評判良いように見えるんですが…