「極上ディナー 狂気の夜」 感想 問題は自然と解決する

概要

原題:An Exquisite Meal

製作:2021年アメリカ

配信:たぶんトランスワールドアソシエイツ(U-NEXT)

監督:ロバート・ブルース・カーター

出演:マイク・ジマーソン/アムリタ・ダリワル/ヴィクトリア・ニュージェント


デイヴとアイリーン夫妻が開いたディナーパーティ。シェフであるデイヴは腕によりをかけて極上の料理を用意していた。招かれた男女7人はワインを飲みながら会話を楽しんでいたが、極上の料理は一向に出てこない。そんな時、家の外で大きな音が響き…。

(↑U-NEXTより)


予告編

感想



(※注:考察はしていません。ただの感想です)


ディナーパーティーのために集まった人々の会話で現代アメリカの世相を風刺したと思しきインディーズ映画。


今のところU-NEXTでしか配信されていないので配給会社は不明なのですが、


「穏やかなディナーパーティーが突如として惨劇の場と化す驚愕のサイコ・スリラー!」


↑このアマプラ謎映画的な煽り文句を見る限りではトランスワールドアソシエイツの仕業と見て間違いないでしょう。アマプラからのお下がりだけではなくウチにもオリジナル新作謎映画を先に供給してくれ!とU-NEXTに依頼されたものと考えられます。そんなに人気あるのかなあ、TWAの謎映画って。そろそろネタ切れ感あるんですけどね。わざわざこんなのまで引っ張ってきて、一体誰が399ポイントも使って観るというのか。



内容は、正直意味が分かりません。



それはさておき先に良いところを挙げておくと、まずオープニングとエンドクレジットがわりとオシャレかつ芸術的な雰囲気でインディーズ離れしています。また、どこにでもありそうな一般住宅の中で普通の人々が会話しているだけなので、うっかりするとただのホームビデオ的な映像になりそうなもんですが、そこもわりと映画っぽい照明とカメラワークになっていて見栄えは悪くないです。



…しかし、そのディナーのために集まった人々の会話というか雑談が現代アメリカの世相を風刺していると言われても正直困る。それはそれでいいとしても本筋は何が何やら。



尺は60分ほどしかないのですが、初めの30分以上はただの雑談。いや何か伏線とか色々仕込んでいるのかもしれませんが何にしろ駄弁っているだけなので非常に退屈です。とりあえず事が起きるのは半分を過ぎてから。家の外で音がして、外へ出てみたらバイクと人が倒れているという場面。



そこでいい大人たちが誰一人救助するでもなく警察を呼ぶでもなく、家に戻って「メシにしよう」「ディナーはまだ?」などと抜かしているので、まあ寓話的なやつなんだなと。ホストが「問題は自然と解決する」と言って何もしないあたりが現代アメリカの病巣なのかなと。



何となくそんなような気はしたものの、リアリティ皆無の風刺的雑談ばかり聞かされても全然集中できないので考察できるほど内容を把握してないんですけどね。ディナーをあれこれ出す出すと散々言っておきながらなかなか出さずに引っ張る…どころか最後まで何も出さないのもなんかの皮肉なんでしょうけども。「とろとろのリーキ」とか「黄金のイチジクを敷いたアンズダケ」とか、どんなもんだか気になってたのに影も形も出なくて残念でした。



最終的にはあれは知らない人の家で勝手にやっていたうえ、ホストの旦那は奥さんに操られていたってことでいいんですかね? 最後にヨガに興じていた女性は現実逃避か何かでしょうか。惨劇と言ってもやられたのは一人だけだし、驚愕のサイコ・スリラーと言っても一体何に驚愕すればいいのか全く分かりませんでしたが、トランスワールドアソシエイツ配給の謎映画としてはまあまあボチボチかなという感想です。



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