「メディカル・ダウト 陰謀の行方」 感想 陰謀が行方不明

概要

原題:Unthinkable

製作:2020年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ジョージ・ルーミス/イライアス・タルボット

出演:ジョージ・ルーミス/クリストファー・カズンズ/ヴィヴィカ・A・フォックス


心臓移植を待つ患者の世話をすることになった医学生のジョーンズ。だが、その患者は元シリア大使で、現地でのテロに巻き込まれたことで心を閉ざし移植を拒否していた。彼を救いたいジョーンズは説得を試みるが、その陰で恐るべき陰謀が動いていた。


予告編

感想



監督・脚本・主演:ジョージ・ルーミスによる新作謎映画。

ジョージ・ルーカスとは何の関係もないようです。



もしかするとすごくちゃんとした医療サスペンスだったのかもしれませんが、いかんせん話に抑揚も刺激もなく映像的な変化も乏しい。あまりにダルすぎるので内容がほとんど頭に入ってきませんでした。

アサイラム映画でよく見るヴィヴィカ・A・フォックスが出てましたが、特にチェーンソーを振り回すといったこともなく終始マジメな顔しかしておらず、実にらしくない。

それでも



「驚愕の陰謀」

「その結末にあなたは驚愕する」



との宣伝通り、一応最後の最後にはそれなりのサプライズが待ち受けており、その点は悪くないと思いました。しかし、そのためだけに85分近くも虚無的な画面を見つめるのはかなりつらい。むしろもう驚愕のラストとか別に求めてないんで途中経過で楽しませていただきたい。



陰謀があまりにうまいこと秘密裏に進みすぎているせいか、医学生ジョーンズ君が全然気づいてくれません。終盤になってもまだ呑気にゴルフのパット練習などしているので、緊迫感やスリルがまるでない。観客にも陰謀の存在は伏せられているため「陰謀の行方」というか陰謀が行方不明であるようにすら感じられます。陰謀君はラストでひょっこり現れたくらいの感覚です。



そうは言ってもクソ映画の類ではなく極めてマジメに作られています。が、極低予算映画でも何かしら尖ったポイントがあればヨシとするクソ映画マニアにとっては、こういうクソマジメ映画の方がかえってつらいものです。まあジャケ絵で分かんだろと言われたら何も言えませんが。



「メディカル・ダウト 陰謀の行方」(Amazon Prime Video)


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