「ウィンタースキン」 感想 冬の森の皮剥ぎ鬼婆

概要

原題:Winter Skin

製作:2018年イギリス

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:チャーリー・スティーズ

出演:デヴィッド・レニク/ロウェーナ・ベントレー/バーリントン・デ・ラ・ローシュ/ピーター・コスグローブ/リチャード・マイヤーズ


ビリーは雪深い森の中へ父親と二人で鹿狩りにやってくる。そこでたまたま見かけた小屋へ近づいてみると、いきなり銃で撃たれてしまう。ビリーが目を覚ました時、アグネスと名乗る老婆に看病されていた。彼女の話では、周囲に皮膚のない赤い怪物がうろついているのだというが…


予告編

感想





イギリスの超低予算サイコホラー。

鹿狩り中に謎のババアに撃たれた青年がババアに看病されるが、そこには皮膚のない人間のようなバケモノがうろついているのだ…という怪談を聞かされてなんやかんやという話。



まず、単刀直入に言ってしまうとくっっそつまらんかったです。あまりの惨状に30分ぐらいで気を失いました。いくら自主製作映画とはいえこれは厳しい。完全に学芸会クオリティ。まず冒頭でとある家族が銃で撃たれるシーンがあるのですが、飛び散る血がどう見てもただの薄い色水で驚きます。買おうとしたことないから知らないけど、血糊って高いんですかねえ。それにしてもケチャップすら使えないホラー映画なんて初めて見たかもしれません。



その後、手ぶらで森をうろついていた主人公ビリーが「鹿狩りに来た」と話すところで多少嫌な感じがします。普通に考えると別の目的で来たのでしょうが、もしかすると本当に素手で鹿と格闘する気だったのかもしれないからです。はぐれた父親の方もビリーの足跡をたどるということすら出来ずに手ぶらで森を彷徨い続けており、どうも彼らを信用することができません。



で、銃で撃たれたビリーがサイコなババアに監禁されて怪談を聞かされる、みたいな展開になっていくわけですが、尺の大半がこのサイコババアとビリーとの会話劇になっており、大した内容でもないのにダラダラ長いうえに壊滅的な演技力と相まって鑑賞にはかなりの苦痛を伴います。なんか雰囲気が映画って感じじゃなくて演劇っぽくて大袈裟なんですよね。



サイコババアと言っても別に強いわけじゃないし、ビリーのような青年なら普通に制圧するなり逃げ出すなり簡単に出来るんじゃないかと思われるのですが、なんか知らんけどひたすらウジウジモタモタしているうちに拷問とかされてしまいます。皮でも剥ぐのかなと思って少しワクワクしたけどそこまではしてくれなかった。



クライマックスで助けにきたジジイ三人組もビリーに危険が迫っていると知っているはずなのにどうしてだか呑気にババアの作った犬肉シチューに舌鼓を打ち出すし。途中で気を失ったとはいえ一応最後まで完走できた自分をほめてあげたいなあと思った88分間でした。

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