「スキャンダル ハリウッドスター殺人事件」 感想 主役はセレブ、作品は極貧  

概要

原題:Killer Reputation

製作:2019年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ベン・メイヤーソン

出演:アンナ・ハッチソン/マーク・ローソン/チャールズ・ヒッティンガー


ハリウッドで広報業務の請負人をしているエイドリアン。ある時、元カレでアクションスターであるガレスの女優妻が絞殺される事件が起こる。ガレスはゴシップ番組でゲスな司会者に叩かれ、犯人扱いされてしまう。そんな哀れな元カレを助けるため、エイドリアンは関係者に話を聞いたり匿ったりするが。


予告編

感想





ReelOneの新作テレビ映画。

今度はハリウッドが舞台のサスペンス・スリラー。

ジャケ絵のアンナ・ハッチソンの顔を見て、あまりにいつも通りで変わり映えしなさそうなので普通にスルーするつもりでしたが、頭の皿が割れてしまい死を待つだけの河童さんが感想を聞きたいとおっしゃるのでがんばって鑑賞してみました。予告編サムネの顔は何だか「うわっ…私の年収、低すぎ…?」の人みたいですな。



…まず、このタイトルから期待されるようなハリウッド的派手さは一切ありません。殺されるのは冒頭のふたりだけで殺人シーンは当然のように全カット、車が衝突するシーンもカット。基本的に会話してるだけで映像的な見せ場など何ひとつない。火曜サスペンス劇場でさえ本作の10倍は金がかかっていたのではないかと思えるほどの圧倒的低予算感です。



そんな本編の貧乏くささとは裏腹に大豪邸に住んでいるセレブ広報屋の主人公エイドリアン、アクションセレブスターのガレス、そのスタントマンのイアンとのスリリングな三角関係…つまりサスペンスというよりは恋愛映画的な男女の駆け引きを楽しむべき作品なのであろうと考えられます。というかサスペンスとして見るとあまりにも何も起こらなさすぎてどうしようもない。自宅以外のところにもうちょっと金をかけてほしい。



誠実さを売りに営業しているエイドリアンですが、ガレスを自宅に匿いつつイアンとイチャイチャしている様は二股かけているようにしか見えません。少なくとも、私には。そこにあるのは、本来のターゲット層である「夫に飽きた有閑マダムの火遊び願望」そのものであるように感じられます。日本でもそういう方であれば充分楽しむことはできるのではないでしょうか(多分)



そんなことより私が気になったのは、クライマックスで椅子にガッチリ縛り付けられているはずのガレスが後ろにいる犯人をどうやってK.O.したか、その一点だけでした。頭突きではちょっと無理があるし、かといって腕はほぼ固定されてるし一体何をしたのか。何回巻き戻して見てもよく分からないんだよなあ。


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