「ヒューマン・ハンティング」 感想 罵倒だけで倒される食人鬼

概要

原題:Evolution of Evil

製作:2018年アメリカ

配信:アマゾンプライムビデオ

監督:ケビン・フォレスト

出演:エリン・マクギャリー/マイケル・ドレイパー/デニス・フィッツパトリック


オレゴン州の人里離れた森へキャンプにやってきたローリーとクリス。

だが、そこには恐ろしい食人鬼兄弟が棲んでいた…


予告編

感想





昨日からアマプラで配信(※有料)開始の新作。

「カンニバル兄弟に襲われる恐怖を描いたサスペンス・スリラー!」

だそうです。



しかし…


これが…


ビックリするほどつまらない。



こんなんで200円もとるとかマジかよ…? と唖然としてしまいましたが、最近のアマプラ謎映画はまず有料200円で配信しておいて、2週間ぐらい後に無料化するパターンが多いのでおそらく本作もそうなるでしょう。ただ、たとえ無料でも貴重な時間を割いて「観る価値がある」とはとてもじゃないけど言えません。



内容は「森へキャンプに来た中年夫婦が食人鬼兄弟に襲われる」。

ただそれだけ。



なんかもう5分もあれば十分な程度のうっすい内容しかないんですが、本作の尺は1時間9分です。観る前は「短くていいな!」と思ったけどいざ観てみると「一体どんだけ水増しする気だよ!!!」と憤りながらも安らかな眠りに誘われるという相反した情緒の振れ幅に戸惑うことになりました。



で、何で水増ししているかというと、オレゴン(?)のどっかの森の美しい大自然なんですね。風に揺れる針葉樹の枝葉や川のせせらぎ、そこに飛び込むカエル、土壌に蠢くミミズやアリンコなどをじっくりゆっくり、時には繰り返し魅せてもらえます。もはや単なる環境ビデオに見えてくる。まあ一応ただ美しいだけではなく、シカの死体とそれに群がるハエを何度も何度も映して不穏な空気を演出することも忘れない。しかし何にせよくそったれ退屈なうえ、どことなく「芸術」を気取っている風にも感じられてイラっとします。



開始早々食人鬼に捕らえられて裸に剥かれて拘束され散髪される旦那はそこそこ悲惨ですが、別に残酷描写があるわけでもない。しかもこの食人鬼、クライマックスでは主人公ローリーに森のバカ!この変態野郎!アホ!ボケ!カス!とか何とか罵られただけでなぜか倒れてしまいます。メンタルが弱かったってこと?? 一応食人鬼は兄弟コンビなのでもう一人残ってるはずですが、そいつは再登場することもなくフェードアウトしてローリーは脱出成功。なんじゃそりゃ。


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