「イニシエーション・ナイト 血塗られた女子寮」 感想 狂気のソロリティ

概要

原題:American Horror House

製作:2012年アメリカ

配信:アマゾンプライムビデオ

監督:ダリン・スコット

出演:アレッサンドラ・トレサーニ/キャメロン・ディーン・スチュワート/デイヴ・デイヴィス


女子社交クラブの寮・ミス・マーゴの家。そこでは不気味なものが見えたり、不可解なことが頻発していた。社交クラブに入会するためダリアら4人の新入生は、いくつかの入会儀式をさせられていた。そんな時、私立探偵ハモンドは1月前にこの寮から失踪した学生マリリンの捜索にきていた。

(↑アマゾン商品紹介より)


予告編

感想





大学の女子寮の社交クラブに入ろうとしている新入生たちが「入会の儀式」と称した無茶振りに難儀しているうちに、そこに棲む悪霊の存在に気付いていくという話。



2012年のテレビ映画なのになんで10年も経って今更持ってきたのか。「降霊会 血塗られた女子寮」のパチモンのつもりでしょうか。次はそっちも見てみようかな。



監督のダリン・スコットは後に「ディープ・ブルー2」を撮る人ですね。脚本家は「シャークネード」のアンソニー・C・フェランテなので、何気にクソサメ映画界のビッグネーム同士がタッグを組んだ作品と言えます。



お話はどっかの大学の新入生が女子寮の社交クラブに入ろうとするところから始まるのですが、社交クラブというのは正直私には非常に理解しがたい文化です。「ブラック・クリスマス」とかもそうでしたが、社交っつーか夜な夜な悪魔でも崇拝している怪しい秘密結社クラブにしか見えない。規則や同調圧力が軍隊並みに厳しく、リーダーの女は死ぬほど高飛車。あんなクラブに入りたいためにわざわざイジメとしか思えない無茶振りに挑もうとする主人公ダリアたちの気持ちが分からないんですよね。しまいには喉に焼き印まで入れられる覚悟を決めてましたからね。そんなことされるぐらいなら高卒で働いた方がマシですね。



ただ、そういうものについて調べるとWikipediaに「フラタニティとソロリティ」という項目があり、それを読む限りだとアメリカには本当にそういう組織が昔から存在するとのことでした。宗教じみたしきたりや秘密の厳守、通過儀礼、「しごき」の項目まである。アメリカも一見自由なようで案外面倒な文化が多いもんですな。しかしなんでそんなもんに新入生がこぞって入りたがるのかは結局読んでも分かりませんでした。住居がほしいのと仲間外れがイヤなだけなのかな。



で、本作のストーリーについては特にどうということもありませんでしたが、怪奇現象のはっちゃけぶりはなかなかでした。さすが後にサメ台風で一世を風靡する男が脚本を書いているだけのことはあります。この手のテレビ映画にしては死者数が多く、文字通り死人の山を築き上げてくれてそこそこの見応え。身も蓋もないオチも嫌いではないです。配信スルー映画としてはかなりいい方なので、ホラーマニアならヒマつぶし程度には楽しめるんじゃないかと思います。

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