「3022」 感想 アルマゲドン3022にしよう

概要

原題:3022

製作:2019年アメリカ

発売:アメイジングD.C.

監督:ジョン・スーツ

出演:オマー・エップス/ケイト・ウォルシュ/アンガス・マクファーデン/ジョージャ・フォックス/ミランダ・コスグローヴ


西暦2190年、地球とエウロパの中継地である宇宙ステーション「パンゲア」には4人のアメリカ人クルーが任務にあたっていた。だが、ある日パンゲアに大きな衝撃があり、クルーの一人が死亡。生き残った3人が目にしたのは、砕け散った地球の無残な姿だった。


予告編

感想





あの「アンチ・ライフ」のジョン・スーツ監督による新作SF映画。

ところで発売元のアメイジングDCのHPを見ると、


監督:ジョン・スーツ「ダイ・ハードが帰ってきた」(監督)


と記載してあるのですが、「ダイ・ハードが帰ってきた」って一体何のことかな?と思って調べてみたら「DieHard is Back」っていう2分間のショートフィルムがあるんですね。そんな細かいモンより「アンチ・ライフ」の監督だってアピールしてくださいよ、アメイジングDCさん。そんなにまでして隠さないといけないぐらいの事故物件なんですか、「アンチ・ライフ」って?


あとジャケットに「ダイ・ハード制作チームが放つSFアドベンチャー!」って書いてるけど絶対嘘ですよね。まあそんな煽りを真に受けるほどウブじゃないんで私は別にいいですけど…



内容は、2195年に地球・エウロパ間の宇宙ステーション”パンゲア”で任務に当たっていたクルーたちが地球の崩壊を目の当たりにして精神に異常をきたしていく…みたいな感じの辛気臭い話。気分も画面もめちゃくちゃ暗い。



「アンチ・ライフ」であれだけバカ全開やらかしたくせに、本作は妙にマジメで大人しくシリアスです。なので、客観的に見れば「アンチ・ライフ」「コズミック・シン」よりはかなりマシな出来栄えかなとは思います。だけど、別に面白いわけじゃない。今さら気取ったところで手遅れだということになぜ気付かないのか。と思ったけどこっちの方が先なのか。



本作、ジャケ絵のように綺麗に真っ二つとはいかないまでも、いきなり地球が砕けて崩壊してしまいます。宇宙に取り残された人類最後の数人は一体何を望み、何のために生きていけば良いのか…みたいな哲学的な何やかんやを表現したかったのであろうとは思います。



しかしそれはそれとして、生存者たちが「地球に何が起こったのか」を全く何も追及も考察もしてくれないのは頂けない。そこは真っ先に気にすべきところじゃないのかと。もう手遅れだから考えても無駄だよねっていう投げやりな気持ちも分からんでもないけど、視聴者的には気になるじゃないですか…



またジャケにツッコませてもらいますが「運命を変えろ。未来を救え!」とか「人類滅亡の危機を救え!」とか嘘八百にもほどがありすぎます。なんかもう生存者たちは全然そんなテンションじゃないし。むしろ未来を悲観して自殺を図ろうとしてますし。地球がなくなったんだから人類滅亡は確定しているので運命を変えるも何もまったく救いようがなく、生存者たちには何にもできないし別に何もしない。盛り上がるところもない。ラストはそこそこ感動的ですが、マッチポンプくさい気もする。



ちなみに「3022」って数字が何のことかと思ったら、ラストシーンが主人公がパンゲアに乗って3022日目のことだったからでした。だから何なんだとしか言いようがないんですが。それとも何か宗教的に意味のある日数なんでしょうか?

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