「ヴェロキラプトル」 感想 アルバトロスの本気

概要

原題:CLAW

製作:2021年アメリカ

発売:アルバトロス

監督:ジェラルド・ラシオナト

出演:チャイナ・ウォーカー/リチャード・レニー/メル・メド/ケン・ギャビー・メルツ/アレン・リスター


カリフォルニアの砂漠地帯。車が故障し、荒野をさまよったジュリアとカイルのカップルは、荒れ果てたゴーストタウンにたどり着いた。レイという奇妙な男と出会い、トレーラーハウスに泊めてもらうことになる。だがそこは、狂った科学者の実験により、現代に蘇った恐竜《ヴェロキラプトル》が棲む、呪われた町だった。檻の外に出て来たヴェロキラプトルに襲われ、絶体絶命の危機に陥るジュリアとカイル。悪夢の猟場と化したゴーストタウンから、生きて脱出することは出来るのか?


(↑アルバトロスHPより)


予告編

感想





ヌオオオ…こいつはひどい…!

まず、一応アルバトロス配給作で円盤も出ているのに、いきなりあの禍々しい「itn distribution」のロゴが出てきて卒倒しました。おいおい新作料金払ってるのにitn作品だなんて冗談じゃないぞ…!? 



 と思って一時停止してアルバトロスのHPを見に行ったら、なんと監督があの忌まわしき超クソサメ映画「ケージ・ダイブ」のジェラルド・ラシオナトの野郎ではないですか。「ケージ・ダイブ」監督が贈る最新型恐竜アクション!! だなんてホラ吹いてんじゃないよもう。案の定20年前のB級作品と比較しても圧倒的に劣るレベルでしたよ。一体何なんですかね、この…久々にアルバトロスが本気を出してきた気配は。「itn & ラシオナト」という…例えるならウグイの刺身に期限切れの牛乳をかけたような危険物をさも伝統的な料理であるかのように無辜の民に喰わせようとしている感じ。ジャケ絵の女も当然のように本編には出てこないし。



内容は、車がパンクしてゴーストタウンで一夜を過ごすことになった女性コメディアンと友人の男が、その辺のマッドサイエンティストが復活させたヴェロキラプトルに襲われるという話。「ジュラシック・ブリーダー」とほとんど同じ話でオリジナリティに乏しいうえ、こちらは襲ってくるのがラプトル1匹だけで襲われるのもたった3人だけなのが寂しすぎる。ラプトルのCGも前述の通り20年前のB品と比べても劣るレベルです。スマホも使ってないし、本当に20年前に作った映画だとしても驚きませんよ。



そんなんでは大してやることもない。大人しくトレーラーハウスの中で寝てればラプトルもどっか行くんじゃないの?と思いましたが、無駄にオタオタ騒ぎます。しかしイケニエが食われる見せ場も犬1匹ぐらいしかなく、あとはひたすら寒いやり取りをウダウダしていただけの印象。この虚無感が本当につらい。私は400円も支払って一体何をしているんでしょうか。まあこれでも「ケージ・ダイブ」のような不快なカメラワークや不快なキャラもいない分アレよりははるかにマシではありますが。



尺も一応80分あることになってますが、エンドクレジット(+NGシーン)を伸ばしに伸ばして15分ぐらい水増ししてあるため本編は実質65分。アメリカのレンタル業界では何が何でも80分はないといけないルールでもあるんですかね。この作品の存在自体がNGなのにわざわざNGシーンまでねじ込んでくるという厚かましさに私の前頭葉も溶解寸前でした。


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